変わらない ページ31
敦とさつきを抱っこして1階に降りると、テツヤと大輝と真太郎が揉めていた。
理由が私の事なのはよく分からないけど、お腹空いたからキッチンに手伝いに入る。
もうほとんどが出来てるから、ほとんどやる事はないけど。
『今日涼太帰ってくるっけ？』
「黄瀬君は少し遅くなるそうですよ。」
『征十郎は？』
「会議が終わり次第、帰ってくるそうなのだよ。」
『そっか〜。』
味見にしては多い量のビーフシチューをお玉で直飲みする。
「行儀が悪いのだよ！」
『まぁまぁ、落ち着いて？真ちゃん！』
「高尾の真似はやめろ！」
かっかする真太郎を笑いながらキッチンを出て、さつきを大輝に渡す。
「やっぱり寝てたか、さつきのやつ。」
『お疲れなんだよ。労わってあげなよ、幼馴染くん。』
「うるせぇな。黙って紫原の面倒見とけよ。」
『はいはーい。ツンデレは治らないなぁ〜。』
「うるせぇ！」
むくれて威嚇する大輝をひらりとかわし、食器を準備する。
「Aさんは本当に変わりませんね。」
『そう？』
「中学校から、何も変わりません。」
『えー、それってお子ちゃまだって事？』
確かに、お子様ランチやマジバのハピネスセットは最高に美味しいし好きだけど。
「いいえ、そういう事ではなくて、なんというか。上手く説明は出来ないんですけど。変わらないなって。あ、褒めてるんですよ？」
『ふーん。』
「信じてませんね？まぁいいです。Aさんの分のバニラアイスを貰うだけなので。」
『えー！それは酷い！テツヤ！』
「冗談ですよ。ほら、食べましょう？」
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作者名：ウィンぷす | 作成日時：2020年3月9日 19時
