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No.23 ページ24

少女が鬼に成りきれなかったのは、1人の少年が深く係わっていた。


1人の少年の存在が、少女を人間に保っていた。

死にたがりの少女に生きる希望を持たせてくれた。



しかし、正体が暴かれ。


もう彼とは会えなくなってしまい。



少女を紡いでいた人間の一線は。


簡単に、ぷつんと切れた。





鬼と人間は一緒になれない。


そういう運命なのだ。


食うか殺されるか、どちらかしかない。



『…』



絶望に濡れて帰った少女を見て、男は口角を上げる。



男の名は鬼舞辻無惨。


彼は鬼の始祖であり_人の命を簡単に奪う悪魔であった。

彼が好きなものは"不変"。物事の変化を嫌った。




しかし、例外に、少女の"変化"を愛した。




「おかえり_A」


なぜなら、これでもう少女には自分しかいないのだから。



___


2年前

__《「…知ってる?そこの大きな御屋敷の…」


「…外向きはいい人達だけれど、屋敷では…」


「…きっと娘を…」


「Aちゃんね…身体が××かったのに、あんなに……


いつか___」》





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作成日時:2020年1月23日 15時

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