No.21 ページ22
……
沈黙が流れ、虫の音や風の音が鮮明に聞こえてくる。
あぁ、Aちゃんの目に映っている俺はきっと顔が真っ赤で声も震えていて、かっこ悪いんだろうな。
Aちゃんは最初きょとん、としてから、瞬時に顔が林檎のように赤く染まった。
その表情でさえ、堪らなく愛おしい。
しかしすぐにAちゃんの激しい心音は黒い靄に包まれて消えた。
鬼の音が強くなった。
何だこの音は。
不快になる禍々しい音。Aちゃんの人間の部分が鬼によって侵されている音。
途端にAちゃんからひどく苦しそうな、悲しげな音がした。
俯いていて、表情は読み取れない。
『ごめんね』
その声には、涙が混じっていた。
『私、善逸くんに嘘ついてる』
Aちゃんの嘘には、心当たりがあった。
「…ごめん、それ、本当は知ってるんだ…!!俺、生まれつき耳が人一倍良くて!!Aちゃんが鬼だって隠していたことも最初から気づいていたんだけど、言えなくて…」
『…っ、知ってたの?』
彼女の顔が絶望で歪んだ。
その時、俺の発言の愚かさにやっと気づく。
じゃあ気づいていたのにどうして黙っていたという話だ。
俺は彼女が悩んでいることに気付かないふりをしていた愚か者だ。
あまりにも最低野郎じゃないか。
言い逃れできない。
冷や汗が伝う。
『……それもだけど、もう一つ__言えなかったことがあるの』
::::::
上手く書けなかった…(><)
近々変更します
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作成日時:2020年1月23日 15時