鬼になりましたが何か？(泣)【鬼滅の刃】

廿伍 ページ28

「んんん？んんんんん？」


「っ………」


「(なんだコイツ…)」



なんだコイツ…(デジャヴ)


んんんんんんうるせぇよ…(？)



「鬼一匹目発見ン！！さっきのやつだな！！」


『！？！？！？』



出たああああ鬼ごっこおおおお


いくら鬼とはいえ元が残念だから走るのはちょっといけないかなっていうか

鬼になったから疲れないし速くもなってるんだけどやっぱ元が走れなかったからめっちゃ走れる感覚に慣れてなくてそのなんというかね！！？



「やめろおおお！！」


『！？！？』



にっっ…兄さん！？！？


突然兄さんが私の前に立ち、両腕を広げて私を庇うような構えになった。


んっ、構え？？構えというのかこれは…？？？



「こ、こいつは俺の妹だ！！俺の妹には、絶対に手出しさせない！！！」



それとあの箱もな！！！と言いつつ汗ぶっぱなしながら(？)イケメソ台詞を吐き捨てる兄さん。


やだほらそういうことするからモテるんだよ。主に全世界の私に。



「オイオイオイ何言ってんだ！！そいつも鬼でその中には鬼がいるぞ、わからねえのか？」


「そんなことは最初からわかってる！！」



あと何度も言うけどこっちは俺の妹だからね！！！と、普段臆病者のくせしてこういうのには勇敢に立ち向かっていく(？)。


仲間想い………うーーん仲間想い………

…それが兄さんのいいところであり、悪いところ…



「俺が……」



震えながら声を絞り出す兄さん。


その次の言葉のあと、何が起こるか………悪寒がする。



「俺が……炭治郎に直接話を聞く。だからお前は……引っ込んでろ！！」


『……………！！』


「ぜんいつさっ…」



兄さんがそう言ったあと…猪が、急に兄さんに振りかぶってきたというか殴りかかってきた。


………やっぱり、嫌な予感がしたんだよっ…


こんなやつに、話なんか通じるわけがない…！！



「オラ退け！！オメェも鬼殺隊だろうが！！！」


「っ…くっ………」



…あ、あ……



「………」


『…む、うー』



助けようと思っても、怖くて助けられず…そして心配やらなんやらの感情で泣いている正一くんの手を引き、一旦木のところに避難させた。


……怖くて助けられないのは私も同じだ、今すぐ助けにいきたいのに…体が言うことを聞かない。





あ、あ、あ…

どうしよう、どうしよう……



いきたい、今すぐ、兄さんのところにいきたい


なのに、なんで、動かない…足……



……その時、屋敷の扉が開く音がした。

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