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３３話「急げ」〜晴音side〜 ページ34
「A様！私が援護に……ッ！？」
私がA様の居場所を突き止めて向かうと、彼女はなぜか倒れていた。
側には立花……まさかA様は立花に……！
「立花……貴様……！！」
怒りの感情が込み上げた私は、立花に銃を向けた。
「待ってくだされ、桜水殿！月影殿は、手前が倒したわけではないのです」
「じゃあ誰が倒した？」
私は銃を構えたまま、立花をさらに強く睨み付けた。
「月影殿は……突然倒れたのです」
「突然……？まさか！！」
私は彼女の額に手を当てた。
(やっぱり熱い……)
彼女が病の最中ここに来たのをすっかり忘れていた。このままだと、命も危ない状態だ。
こうなったら退くしかない。
「立花！私は退かせてもらう！」
「え？あ？え？」
訳のわからない様子のままの立花を背後に、私は馬を走らせた。
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