銭湯では身も心も丸裸 ページ34
神楽が風呂を壊したので、銭湯へやってきた。
「あれ、2人ともなんでこんなところに。」
「迦葉と2人きりだと思ったのに…お前こそなんでいるんだ。」
「テレビの温泉特集をみて、姉上が大きなお風呂に入りたいって。」
『仲良しだなァ…』
服を脱ぎ、タオルを巻く。
「…白いな、お前。細ェし…柔らかそうな…」
『あ?筋肉もねェって言いてェの?』
「たぶんセクハラです…」
戸を開く。ドリルで壁に穴を開けようとする近藤がいた。
そのまま新八にドリルで穴を開けられている。
「こいつと一緒の湯には入るんじゃねェぞ。なんか病気移されそうだ。」
「病気はてめェだろ。」
新撰組三人衆お揃いだった。
「迦葉さんと風呂に入れるなんて…ちょっとこっちに来てくだせェ。俺が隅々まで洗ってやりまさァ。」
『自分で洗えるからいい。』
「そうだぞ。迦葉を洗うのは俺だ。」
『…聞けよ。』
風呂場に響く餓鬼の声。続いてぞろぞろと客が入ってきた。
「あれ?万事屋さんじゃありませんか。お久しぶりです。」
お隣の屁怒絽。家族で銭湯に来たらしい。
『屁怒絽だ。お前んとこも仲良いんだね。』
「そうなんです。うちにはみんなで風呂に入る風習はありませんから、楽しみで。」
「な、なんで迦葉さんは平気なんですか…!」
「あいつに恐ろしいもんはねェ…!」
銀達が子供風呂に入るのが見える。屁怒絽一家も掛け湯してそこに入った。
おれは洗ってから入る派なので、狭そうな彼らを横目にシャワーを浴びた。
「う、裏切り者ォ…!」
『なんで風呂に氷が浮いてんの?』
湯に浸かるか、とそちらを見ると、なぜか氷が浮いていた。
中では屁怒絽一家に囲まれ、震えておれを見る銀達。
…なんか近藤に何か絡まってる。
「ここの湯はぬるくて…どうです、迦葉さんもご一緒に。」
『あー…おれ、熱い方が好きかも。というか銀、おれの背中流してくれる約束だったろ。』
「そそそ、そうだった!悪ィな迦葉、いま洗ってやるから…」
「ぼ、僕も手伝いますよ!銀さんだけじゃ不安で…」
助かった、という顔で湯からでる。新撰組はしらねェ。
「おや、じゃあ皆さんのお背中は僕達が。父さんは僕が流しますよ。」
「懐かしいのぉ、お前が子供の頃はよくこうやって流してもらったもんじゃ。」
なぜか近藤が屁怒絽の父親になっている。そのまま背中の皮を剥がされ、倒れてしまった。
…しょうがねェ。
『屁怒絽、地球の石鹸は危険なんだ。洗い方、おれ達が教えてやるよ。』
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作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月28日 22時