知リタイコト ページ31
貴女「それで?僕に何かお話でも?」
クロロ「これという話はない。ただ今日のことを褒めたくてな」
貴女「…団長に褒められるようなことしましたっけ?」
というか団長って人を褒められるんだ
意外だな…←
クロロ「村の変化を教えてくれただろう」
貴女「あれはただ単に鼻と耳に入ってきただけですよ。マチに聞かれるまで言おうかどうか迷ってましたし」
クロロ「それでも助かったことに変わりはない。それと今後の仕事でも些細なことに気づいたら遠慮なく言え。」
貴女「分かりました。」
話すことがなくなったのか二人共沈黙する
広場の中心では僕と団長を除いたメンバーが楽しく宴会をしている
少しの間二人でその光景を眺めた
だがその沈黙を僕が破る
貴女「…団長、一つ教えて欲しいことがあります」
クロロ「なんだ?」
貴女「今回盗んだ“クルタの義眼”についてです。“義眼”というくらいですから本物が必ずある。そしてそれを盗んだのが蜘蛛。そうでしょう?」
まどろっこしい言葉は述べずそれでいて簡潔に問う
今度は僕の瞳が団長を捉える
僕が殺した少年の目は明らかに“僕”に対してではなく“蜘蛛”に対しての怒りだった
それは以前蜘蛛が“クルタ”の何かを盗んだ証でもある。その“クルタ”とはなんなのか。何を盗んだのか
…いや、答えはもう自分の中でとっくに出てきているんだ
けれどこれに関しては蜘蛛の……団長の口から聞かかければいけないと僕の本能が告げていた
クロロ「……着いてこい」
問いには答えずただ一言そう言い何処かへと移動する団長。僕は黙ってその後ろを着いていった
メンバーはこちらに気づいてないのか宴会を楽しんでいた
93人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アメ太 | 作成日時:2017年11月16日 11時