見知ラヌ場所ト人 ページ4
貴女「…で、僕はあの時確かに死んだはず…」
自分の体が冷たくなっていく感覚を未だ覚えている
けど僕はこうして生きている
いったいどうなっているんだ…
自分の周りを見渡せば廃れたビル以外何もないこの場所
貴女「ここは東京…なのか？」
それにしては人がいなさすぎる
なんて呑気に考えている時、複数の気配が僕の周りをぐるっと囲んだ
貴女(なんだ…新手の喰種か？)
向こうが戦闘態勢に入っている中、僕はただその場に突っ立っているだけ
攻撃をしてくるならそれなりにやり返すがその気配はまだない
？？「お前、何者だ？」
黒髪にオールバックの男が僕に話しかけてきた
雰囲気からして彼がリーダーなのだろう
貴女「…何者と聞かれましても、僕は見た通りただの人間です」
？？１「嘘つけ！ただの人間がこんなところまで来るかよ！」
金髪のオールバックの男が僕の言葉を否定する
？？２「どこの誰かなんて関係ないね。殺てしまえばみな同じよ」
全身黒づくめの小柄な男が変なカタコト喋りで物騒なことを言う
？？「まぁ待て……とりあえずそいつを捕まえろ」
リーダーの彼が仲間を制し少しの間何かを考えたあとそう命令した
それが合図だったのか彼以外のメンバーが一斉に襲いかかってくる
貴女「ちょっ…!」
殺しに来てはいないがそれに似たような雰囲気を醸し出す彼らに少なくとも恐怖心を抱いたがそんなことを考えてる暇もなく攻撃をしてくる
“ただの人間”と言ってしまった手前赫子を出すわけにもいかず素手で彼らの攻撃をさばき避ける
貴女(それにしても早すぎる…)
それなりの人数にプラスして実力も相当の彼らの攻撃を全て避けきるのは至難の業
それにこっちは素手なのに対して相手は武器を使っている人間が数名いたり
まぁ体に傷は付かないものの着ている服はどんどんボロボロになっていく
貴女(ちょっとこれはやばいかも…)
身の危険を感じた僕は地面を強く蹴り高く飛べば近くの森へと入っていく
？？３「あ、逃げちゃった…団長、どうする？」
金髪の青年がリーダーの人物へと振り返る
団長「命令は変わらない…あいつを生かしたまま捕えろ。」
そして僕と彼らとの鬼ごっこが始まった
団長(あいつのあの身体能力…興味深い…)
彼がそんなことを思っているなんて露知らず、僕はただ彼らから逃げることだけを考えて森を走っていた
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作者名：アメ太 | 作成日時：2017年11月16日 11時
