力量ノ程ハ ページ19
〜広場〜
クロロさんに言われビルの裏にある軽く木々に囲まれた広場に移動してきた僕たち。広場の中心には僕と対戦相手の彼が向い合せで立っている
他の人たちは巻き添えをくらわない様に端の方で見学するようだ
この戦いのルールはただ一つ相手に“参った”と言わせた方が勝ち。本気でやるかどうかは本人達の自由、だそうだ
貴女「戦闘の前に貴方のお名前を聞いてもいいですか？」
ウボォー「オレはウボォーギンってんだ。ウボォーでいいぜ」
貴女「ではウボォーさんで」
ウボォー「さん、なんて付けんな。敬語もいらねぇ」
貴女「…分かった。僕もAと気軽に呼んで」
ウボォー「おう」
早く戦いたくてウズウズしてる、って顔だ
蜘蛛の人達(自分も蜘蛛だけど)はただ単に僕の実力が知りたいという理由で見てるんだろうけど、僕には違う目的がある
それはこの世界で僕の力が通用するのか否か
ここ数時間で感じた所彼らは不思議な力を持っていてそれを自由に使っている。どんな力なのか今はまだ分からない。多分あまり他人に知られたくないか。もしくは対策を立てられたくないのか。
どちらにしてもウボォーもその力を持っているのは明白
さてどんな力なのか警戒しながら戦ってそれを知るしかない
貴女「始めるよ。この石が地面に落ちたら開始ということで」
ウボォー「あぁ」
ウボォーの了解の返事を聞き僕は手の中にあった石を空中に投げる。そして数秒後に石が地面に落ちた
刹那その体に似合わずのスピードで僕へと突進してきたウボォー。右拳を振り上げ凄まじい力でパンチをかます
僕は顔面の前で両手をクロスにして防御したが力に負け数ｍ程吹き飛び近くの木に背中を強くぶつける
痛みなんて感じない。こんなこと日常茶飯事だ
それよりも痛いのはガードした両腕だ。パンチ一発受けただけで軽く骨が粉々になった
なんつー力だよ
骨折ならすぐの治るのに粉々となっちゃあ治るのに数分かかる。始まって数分で足だけで時間を稼がなきゃならなくなってしまった
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作者名：アメ太 | 作成日時：2017年11月16日 11時
