八歩目 ページ9
街中でたまたまAちゃんと会えるというラッキーハプニングが起こったあの日から俺の調子は凄い良かった。仕事もいつもより少しだけ早く終わるし(気持ちだけが)、朝も苦手なのにスっと起きれるし。普段は見れないレアな私服姿を見れたからかもしれない。
「あーーーーーー、天使だった。あそこには天使がいたんだ……。」
でかい独り言だが、今は昼休憩。
誰もいない屋上のベンチで一人飯をキメている今、俺には怖いものなんて何もない。
ふふふ、俺は今は自由だ!!っと思っていたら屋上の鉄扉が開いた。
「せんぱーーーい!ここに居たんですね!」
「ぁ、えっと、……あぁ。」
「一緒にご飯食べてもいいですか?」
「ど、どうぞ。」
喜んだ様子でお弁当を広げる彼女。
この子は今年の春に新入社員として入ってきた。初めの3ヶ月だけ俺はこの子の新人教育として担当していて、そこから何故か懐かれていた。
「もーーー、あの課長本っ当に私苦手です!先輩もそう思いませんか?」
「……(思ってるけど、)まぁ、あの人なりの考えがあるんだよ。……たぶん。」
「それにしては必要以上に触ってくるんですよ!」
「そ、それは…ダメなやつだな、うん。」
「はぁ…私、先輩ならいいのにな。」
「うん、……って、はぁ!?」
いきなりの事にマジで驚いてしまった。いや、いやいやいやなんだ。たしかに後輩は世間一般的に可愛い部類だろう。だが、俺にはAちゃんという天使がいるんだ。俺は絶対に浮気なんかしないぞ(付き合ってません)←
「あはは!冗談ですよ!」
「なんだ、じょ、冗談か……オッサンをからかわないでくれ……」
「はーい。」
「…じゃあ、俺は先に戻るから」
「了解です!ぁ、先輩。」
「……どうした?」
「先輩はオッサンじゃないですよ、かっこいい私の先輩です。」
「……。ぁ、ありがとう。」
バタンッ
静かに屋上の鉄扉を閉めた。
……まぁ、俺をからかってこいと言われたんだろう。絶対そうだ。そう思いながら俺は午後の仕事も頑張った。
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ゆ - か、神作に限って更新停止!! (2022年5月12日 22時) (レス) @page19 id: ac86c954c4 (このIDを非表示/違反報告)
はんぺん(プロフ) - ルル様コメントありがとうございます!そう言って貰えて本当に嬉しいです(;_;)これからまた更新していきますので暖かい目で見てやってください〜^^ (2019年5月27日 17時) (レス) id: e14b8aac4c (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - はじめまして!メイドの夢主ちゃんも独歩さんも可愛いですね!くっつくねいつかなとニヤニヤしながら見ています!続きを楽しみにしております! (2019年5月13日 18時) (レス) id: f9398f263f (このIDを非表示/違反報告)
はんぺん(プロフ) - 望願mone様 コメントありがとうございます!個人的に斎藤ちゃんも頑張ってるんだよって所を皆さんに伝えたかったのでそう言って貰えて嬉しいです。ありがとうございます(´ω`)! (2019年3月12日 23時) (レス) id: 4732a17b70 (このIDを非表示/違反報告)
望願mone - モブの斎藤ちゃんを無性に押したい自分がいる・・・ (2019年3月8日 1時) (レス) id: 0abfaad50d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はんぺん | 作成日時:2019年2月7日 21時