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6.異能力者 ページ8

夢主side


「...タチの悪い嘘か?」

『いや、ホントなんだけど。』


私がそう言うと中也は大きくため息をついた


「マジか...。っていうか、よく今まで隠せてたよな、その異能。どんなやつなんだ?」


『...知りたい?』



中也はああ、と返事をする

私は口を動かす


『私の異能は“歌のわかれ”といってね。ざっくりと云ってしまえば“波長を操る能力”ということになるね。』



「波長?」


中也は片方の眉をつり上げて首をかしげる

...まあ、分かりにくいよなあ



『そう、波長。光にも音にも波があるでしょ?それらを操るの。この異能、結構応用が利くから強いんだよ?』



「あー...云いたいことはなんとなく分かるが...イマイチ想像出来ねえ。」


『なら、試してみる?』


私は頬杖を付きながら中也に問いかける


「試す...って、実戦か?」


私はその言葉にこくり、と頷く


「分かった。だが、動けるか?」

『多少はね。...まだ本調子じゃないけど。』


私はベッドから立ち上がり、ドアに向かう

『どうせ、私に体術か何か教えるつもりだったんでしょ?...私に訓練をつけると思って全力でやってね。』


そういって私はマフィアの訓練場に向かった



_____


「さて、やるか。」

『そうだね。...先手、譲ってあげるよ。』


私がそう口にすると中也は怪しく微笑んで云った


「...云ったな?後悔しても...」


知らねえぞっ!といい、私に蹴りを加えようとした、が...


「...え?」


『...これが私の異能。ほんの一部だけどね。』


中也の脚はAの数十センチ先で止まっていた

7.揺蕩う波の如く→←5.キーホルダー



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作者名:雫size | 作成日時:2019年12月10日 12時

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