5.キーホルダー ページ7
夢主side
私の左手を取り、そっと手のひらに何かを置く
目の前の男の人は、誰?
「いいか、A。これから先、俺はお前をいつでも守ってやることは出来ない。
代わりにこれをお守りとして持っていてくれ。」
ふわり、と笑う男の人
知ってる
この人は___
『ありがとう、お兄ちゃん!』
私の兄だ...
「さて、お前には大事な話をしないとな。」
そう云い、お兄ちゃんは真剣な眼差しで私を見た
「お前は____だ。お前の__は__を操る__。だがな、一つ、約束してほしい。その__を他人に使うな。自分のために使え。
せめて、俺が死ぬまでは......」
嗚呼、そうだ
私は____
_____
『う、ん...?』
重い瞼をゆっくりと開ける
「お、目ェ覚めたか。どうだ、調子は?」
目の前には上司の中也がいた
『...若干、体が重怠い。』
「そうか。」
何かあったら云えよ、と云い、中也は部屋から出て行った
(夢、だったのかな...?)
例え夢だったとしてもその内容を私はしっかり覚えていた
そして、私自身のことも思い出した
「おーい、水持ってきたぞ。」
中也はガチャリとドアを開け、部屋に入る
...仕事しに行ったんじゃねえのか、此奴
『...中也。』
私がそう呼びかけると中也はん?と返事をする
『あのね、私...思い出したんだ。自分のこと。』
「...そうか。で、何か分かったこととかあんのか?」
中也は果物ナイフでりんごの皮をむきながら口を動かす
『...うん。私...異能力者、なんだ。』
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作者名:雫size | 作成日時:2019年12月10日 12時