〔WT〕狭間の者

第三十六話:ガロプラ戦前日 ページ37

近界民が攻めいる前日…

那由多は出水とＣ級ブースで大福を食べていた

那由多「公平は明日のランク戦、実況だっけ？」

そう聞くと大福を口に入れ大福が切れるまで伸ばす那由多

出水「おう。那由お前は？後、伸ばして食うな」

那由多の言葉に頷きながらやや呆れながら言う出水

那由多「この食べ方が一番美味しいの！それと私は……あ」

伸ばして分を食べ終えてから言う那由多

出水「(直んねえなこりゃ……)わかったよ……あ？」

那由多の答えに諦め、反応に首を傾げる出水

那由多「(防衛任務じゃないランク戦の人達には言っちゃダメなんだよね確か……)」

上層部から防衛任務に参加する隊員にそう通達されたことを思い出す那由多

出水「何だよ那由多」

ジッと那由多を見ながらそう聞く出水

那由多「え、え〜と……忍田さんの所に行ってちょっと？」

何故か聞き返すようにして返す那由多

出水「本当か？」

ジ〜と疑うような目を那由多に向ける出水

那由多「う……防衛任務だよ……公平の実況見たかったんだけど……

(これも本当のことだし……防衛任務のこと言わなくていいよね……)」

悲しそうな表情をしながら言う那由多

出水「那由……琥珀ならその辺録画してんじゃねえか？」

那由多の言葉に少し照れたようにしながら言う出水

那由多「そっか……ハクちゃんに頼んで見せてもらえばいいんだ!!」

出水の言葉に猫耳をピクッとさせ、パァという音が聞こえてきそうな程笑顔になる那由多

出水「俺からも頼んでみっから！」

ニッと笑いながら言う出水

那由多「うん！」

出水の言葉にさらに笑顔で頷く那由多

出水「(ん？何か忘れてるような……)」

那由多と話しているうちに那由多の不自然な答えのことを忘れた出水

那由多「どうかした？公平？」

首を傾げ聞く那由多

出水「ん？何か忘れてるような気がしてな」

「う〜ん……」と唸り悩む出水

那由多「(さっきの私の答えのことだ……)」

出水の答えに顔に出さないように「あ！」とする那由多

那由多の様子に気付かず悩み見続ける出水

那由多「そうだ公平！久し振りにランク戦しよう？」

パンッと両手を合わせ笑顔で言う那由多

出水「いいな！やろうぜ！」

那由多の提案に目を輝かせ言う出水

那由多「じゃあブースに向かおう！」

左手を上げ元気に言う那由多

出水「勝つからな！」

ブースに向かいながら言う出水

那由多「簡単には勝たせないよ！」

そう言いながら楽しそうにブースに向かうする那由多だったー…

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