〔WT〕狭間の者

第十一話:終結と居場所 ページ13

出水｛那由！無事か!?｝

近界民から逃げ別の場所で追っ手がないか確認していた那由多に出水の通信が入る

那由「公平……うん大丈夫だよ〜危なかったけど、ね(苦笑」

苦笑しながら言う那由多

出水｛はー……たっく心配させんなよ！｝

那由多の通信に安心したからか息を吐きながら出水が通信する

那由多「心配かけてごめんね……公平」

那由多は心配をさせたことに出水に謝る

出水｛いいって！那由、この後トリオン兵倒すんだろ？｝

出水は那由多の謝りに大丈夫だと言うと那由多に聞く

那由多「うん。トリオン兵まだいっぱいいるし」

頷きながら答える

出水｛そうか……捕まんなよ｝

那由多の返信に本当に心配そうな声で那由多に通信する

那由多「うん。それじゃあ切るね」

那由多は出水の通信に優しく伝えるように言う

出水｛おう｝

出水が応じた声を聞くと那由多は通信を切る

那由多「(公平……ありがとう……)」

出水に心の中で礼を言うと那由多はトリオン兵を倒しに動き出す









ドオォォォォォォン

そんな音と共に暗かった空が晴れていく

那由多「終わったの……？」

その様子を呆然と見ている

那由多「お兄ちゃん……」

空を見上げたまま那由多が呟く

「………ー!!………由ー!!」

自身の名前を呼び声に振り向く

出水「那由多!!無事か!?」

那由多「公平……」

振り向くと同時に那由多は肩を掴まれ出水に言われ驚く

「お〜い、弾バカ待てって！」

「何でトリオン体の俺らよりも速いんだ？」

那由多「陽介君、日向君……」

出水を追ってきた二人の姿に那由多は驚く

米屋「おう！」

悠理「ひなたじゃなく日向です」

那由多の言葉に二人がそう返す

那由多「どうして？」

驚きながら二人に聞く

悠理「出水さんが本部からいきなりダッシュでどっかに向かうから俺達が追って来たんです」

マフラーに指をかけながら那由多に悠理が言う

米屋「弾バカは小鳥遊が心配でそれどころじゃないみたいだしな」

出水「槍バカ〜！」

ケラケラ笑いながら米屋は出水に言うと出水は米屋に怒りだす

悠理「兎に角小鳥遊さんが無事だったんだし帰ろうよ、そこのバカ’ｓ」

「「誰がバカ’ｓだ！」」

呆れながら悠理が言うと出水と米屋が声を揃えて叫ぶ

出水「那由、帰るぞ」

那由多「うん！」

叫んだ後、出水は笑う那由多に声をかけ右手を差し出し那由多は笑顔で取り四人はボーダー本部へと帰るのだったー…

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