神様は知っている 完結編Ａ 〜探偵チームＫｚ事件ノート〜

助かって ページ16

三人称だけど看護婦目線



夜明けの時間。



新人看護婦は、今日も、ある少女の病室に行った。



美しいその顔を、フェイス・マスクが覆い、心電図の音が鳴る、痛ましい光景。



今日も、その部屋の窓を開け、朝の空気を取り入れる。



「いい天気ですねー、立花さん。」



カーテンを開けて、少し冷たい風が病室内に滑りこむのを感じながら、何気なく、患者の表情を見た。




「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿！」





さっと、その表情が、引き締まる。





壁の近くにある、心電図が知らせる異常を、見て取った。





「立花さん！立花さんっ？！」






無我夢中で患者の名を呼ぶも、それに応える声はない。







＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿やばい！







慌てて、医者のもとへと走る。






院内の廊下を駆けながら、頭によぎるのは、５人の少年たちだった。






毎日欠かさず、見舞いに来る少年たち。






そのうちの一人、大人っぽい少年と、ある程度親しくなっていた看護婦。







ポケットに入っていた携帯を、知らず知らずのうちに握りしめた。







早く、知らせなくては＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿！








助かって。







新人看護婦は、医者のもとへと急いだ。

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