刀剣乱舞粟田口の長女、弐 (ページ28)

今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:2,900 hit

再会ページ28

加州side
薬研「た、大将の、阿呆！」
涙を流す薬研。
加州「あー、主が薬研泣かせたー」
主「ごめんーー！悪気があった訳じゃないんだよぉ！だからA、刀納めてほしいなぁ～」
A「・・・馬鹿」
涙目のA。
安定「粟田口って、感情の振り幅が頂点に達すると語彙力がなくなるの？」
主「安定、一回黙ろう」
余計なこと言うなって！
国明「ふっ、ははははっ。なーんだ。僕がいなくてももう大丈夫だ」
主「国明・・・」
国明「ずっと見てたよ。雅人のこと。ホントは今日、黒田家名宝展示に行く予定だったよね」
主「ああ。でも」
国明「ったく。居眠り運転なんてすんなよなー。眠いんなら、寝てから運転しろよ」
主「国明」
国明「んー？」
主「もう、泣いていいよ」
国明「え？」
主「ずっと我慢してただろ。幼馴染みだからわかるんだー」
国明「なーんで、わかっちゃうかな」
少年の目から涙が溢れた。
国明「僕だって、まだまだ、雅人と生きたかった。仕事して、恋人つくって、結婚して、子供もできて、おじいちゃんになるまで生きたかった」
主「俺もだよ。俺も国明と生きたかった。・・・ありがとな助けてくれて」
国明「は？」
主「夢で、助けてくれただろ」
国明「僕ってわかっとったんかい！」
主「まぁな。ったく。体張りやがって」
国明「ユーレイだから体張るもなにも無いっての」
主「ユーレイ？」
国明「あの、薬研？って子が持ってるキーホルダー、時間遡行軍って奴等が持ってきたんだよ。それに触った瞬間、福岡にいた。あの日のね」
A「もしかして、そのキーホルダーが現代への遡行経路の開放のきっかけに？」
加州「そっか。それ、主の霊力があるから」
主「嘘やろ」
鶴丸「何だ、気づいてなかったのか」
三日月「あの箱から主の霊力を感じていたからな」
加州「モノには思いが宿る。俺たちみたいに」
安定「そんで、姿形を纏う」
鶴丸「俺たちみたいにな。で、きみは幽霊なのか？」
国明「そうだよ。青江がよく話しかけてくれた」
全員「・・・」
主「いや青江怖ぇよ！」
A「え、待ってウソウソ、冗談だよね？」
国明「いやホント。聞いてみ」
加州「いいよ！怖いから！」
国明「ずっと時間遡行軍が国明つけ狙ってるってわかって夢にまで入ってきて僕が守ってやったのに結局敵の手中に落ちやがって」
主「すんません」
加州「それで、お前これからどうすんの？」
国明「どうするって？」
加州「その、祓ってもらうとかどうとか」
国明「んー、どうしよっか！」