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君にとって俺は、大勢の中の一人だったのだろうか。 ページ4

「……日向くん。辛いのはわかるけど、
 話してみなきゃ思い出してくれることもないかも、だよ?」

「分かってる。分かってるんだ。けど………。」


忘れられた、という衝撃は思ったよりも大きくて。
俺の心に重りのようにのしかかっていた。


"簡単に忘れられてしまうほど、俺はちっぽけな存在だったのか。"


そんな訳ないと、ただの事故だったんだと、
頭では理解している。

でも心が、体がそれを拒絶する。
俺は、怖いのか。あいつに拒絶されるのが。

そんなことをぐるぐると考えていると、既に七海は居なかった。多分声をかけてくれたのだろうが、聞こえてなかったようだ。

………申し訳ないな。


そう思うのならさっさと動けばいいのにと自分でも思うが、やれるのならとっくにそうしている。

俺は溜息を吐いて、再びベットへ倒れ込んだ。

心のバグが治らないのはなぜ、→←恋は人を狂わせると言うが、まさしくその通り、



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作者名:たかーだけ | 作成日時:2022年10月25日 12時

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