英斗総合病院。

☆カルテ2~ものもらい ページ6

英斗総合病院：眼科
担当医：錦戸Dr.
さ
☆らいおん♪さんリクです。


――――――――――――――――――


今朝起きたときから
何か左目がチクチク、ゴロゴロ…。


睫毛でも入ったのかなって思って
鏡で見てみるも、
特にそれらしいものは見つからない。


まぁそのうち良くなるだろうと
市販の目薬をさして学校へ向かった。


授業中もずっと目がチクチクして
無駄に瞬きの回数が多くなる。


何度も目薬をさしてみても
気休め程度にしかならなくて…。




友「A、何か目腫れてない？」


「えっ嘘！」


昼休みに友達にそう言われ
急いで鏡を見ると
確かに左目の上瞼が
少し赤くなって腫れている。


「……ほんとだ…………。

朝からずっと

何かチクチクしてるんだよね…。」


友「ものもらい、じゃない？」


「ものもらい？」


友「うん。

この前うちの弟、

Aとおんなじ感じになってさ。

ほっといたらパンパンに目腫れちゃって。

急いで眼科行ったら手術ってことになって

大変だったんだから(笑)」


「え……ちょっと！

怖いこと言わないでよ！！」


目の手術なんて…考えただけで恐ろしい。


友「目に麻酔の注射打つんだけど

意識あるわけだから見えるのね？

目に針が迫ってくる恐怖ったら

それはもう……」


「あーもうやめて！！(泣)

聞きたくない！！(泣)」


友達の言葉に
そのシーンをリアルに想像して
耐えれなくなって思わず耳を塞ぐ。


私が病院嫌いの痛いの苦手って
知ってるくせに…(泣)


怯えて涙目になってる私を見て
大爆笑してる友達を睨む。


友「そんな怒んないでよ(笑)

弟はさ、ほっといて悪化してから

病院行ったからそうなっただけだよ！

だから早いうちに病院行きなさい(笑)」


「うー……そうする…………(涙)」




その日の放課後。


友「何かさっきより腫れてない？笑」


「……やっぱり？」


時間が経つにつれて痛みが増し、
腫れてくる瞼。


「……怖いけど

このまま眼科行ってくる……(泣)」


友「ん、そうした方がいいよ。

頑張ってね？笑」


「ん……ありがと……。」


こうして私は重い足を動かし、
英斗総合病院へと向かった。

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