英斗総合病院。

☆ ページ44

錦戸side




錦「…点滴とか何もしてへん

かったみたいやけど？」


横『そうなんよ…。

採血も点滴も嫌がって
何もさせてくれへんねん…。

やから病棟でお願いしよ思って…笑』


錦「んな無責任な…。」


横『とにかく何とかして
病棟連れてってくれへん？

外来の患者さん待たせてるから切るわ！』


錦「ちょ、横山先生っ

……切れてもた…。」


ほんまにどないしよ…。


俺、Aちゃんのこと
説得できる自信ないで？


Aちゃん自身、
多分相当しんどいやろし、
入院せなあかんことはわかってるんやろな。


でもやっぱり病院嫌いやし怖いって
気持ちもあってかなり悩んでるんやと思う。


だってほんまに嫌なんやったら
とっくに逃げてるやろ？


どうしたらええのかなぁ…。


できれば泣かせたくないしなぁ…。


とりあえずそーっとAちゃんに
近づいてみる。


俺が傍に行くとぎゅって身体に力を入れて
布団にもぐってまった。


相変わらずこっちには背中を向けたまんまで
全然顔見せてくれへん。


(……大丈夫……何もせえへんで……？)


そう思いながら
そっとAちゃんの背中に触れ、
とん、とん、と一定のリズムで
優しく叩く。


「……ｸﾞｽｯ…………ﾋｯｸ…………(泣)」


錦「……大丈夫やで…大丈夫。」


最初はガチガチに力が入っとった身体も
だんだん力が抜けていって、
しばらくするとスースー寝息が聞こえてきた。


(……寝てまってるやん………笑)


よっぽど身体しんどかったんやな。


こんだけ熱高くて、家に一人でおったら
かなり心細かったやろし…。


入院嫌がってたし、申し訳ないけど
このまま起こさんように病棟連れてこ。


Aちゃんの
背中と膝の裏に腕を入れて
すっと抱き上げて
そのまま病棟に運んだ。





※リクエストもうそろそろ停止
しようかなと思ってます！


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札幌ドーム参戦される方
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