英斗総合病院。

☆カルテ4~複雑骨折 ページ16

英斗総合病院：整形外科
担当医：錦戸Dr.
理学療法士：村上先生

※保健室の大倉先生もちらっと
出てきます。

☆カリフォルニアのスケーターさん
(元亮ちゃんうさぎさん)と
やったんさんのリクエストを
組み合わせております。


――――――――――――――――――――


キーンコーンカーンコーン…


帰りのHRが終わって
いつも通り階段を降りて玄関へ向かう。


後ろからすごい勢いでかけ降りてくる
足音が聞こえたけど、
まあ自分のことは避けてくれるだろう。


そう思ったのに…


ドンッ


「きゃっ……!!」


ゴロゴロ……バタンッッ


「……っ……………いったぁ…………涙」


かけ降りて来た男子が
私を抜かす時に肩がぶつかり、
バランスを崩した私は
そんなに高いところからではないけど
階段から落ちてしまった。


すぐに私の周りは人でいっぱいになり、
近くにいたらしい保健室の大倉先生が
駆け寄ってきてくれた。


大「大丈夫か?!どこ痛い?!」


「んっ………足……足首痛いです……っ(泣)」


落ちたときに右足首を
変な角度で捻ったらしい。


大「ちょっと足診るな…靴ぬがすで？」


「……っ！！痛い！！

先生、痛いです……っ(泣)」


靴を脱ぐためにちょっと動かしただけで
激痛が走る。


痛い痛いと騒ぐ私を見て、
靴紐を最大までゆるめて
優しく靴を脱がせてくれた。


大「…骨折れてるかもしれんな……。」


私の右足首は誰が見ても分かるくらい
パンパンに腫れ上がっていた。


大「後は？痛いとこない？

頭は打ってへん？」


「腰とか背中も少し痛いです……っ(泣)

頭は……多分大丈夫です……。」


担「救急車呼びますか？」


いつの間にか近くに来ていた
担任の先生が大倉先生に尋ねる。


大「いや、ええわ。

俺、このまま病院連れてきます。

総合病院の整形に知り合いいるんで。

今から一緒に病院行こな？

もう少し頑張ってや？」


突然こんなことになって
すごく不安だったけど、
大倉先生がニコッて優しく
笑ってくれるから心強かった。


大倉先生が知り合いだという
整形外科のお医者さんに電話してくれて
私は先生の車で英斗総合病院に向かった。


時間が経つにつれて
足首の痛みも強くなっていく。


「うぅ〜……痛いよぉ〜………グスッ(泣)」


大倉先生の車の中で
何度痛いと言ったかわからない。


その度に大倉先生は


大「痛いなぁ…。

もう少しで付くから頑張ってや…。」


って言って頭をなでてくれた。

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