検索窓
今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:32,439 hit

13 告白現場 ページ13

.






至福の週末は終わり、また長い1週間が始まった。今までと変わったことといえば、ピアスであろう。土曜日に貰ったピアスを鏡の前でつけ、まだつけたばかりで違和感の残る耳朶に触れる。

この違和感がピアスの存在を実感出来て、愛おしい。









___________




昼休み、日直だった俺は担任に資料庫にある教材を持ってくるよう言い渡された。なんでこんな日に限って、なんて心の中で愚痴たれながらも足を運ぶ。

なんと言ったって、資料庫は俺の教室から遠いのだ。別館の4階の一番端に位置するそれは、往復で昼休みは潰れるだろう。





重い足取りで向かっていると、人気の少ない校舎裏で声がした。この辺りは誰も通らないので、不思議に思い廊下の窓からチラリと覗いてみる。


________告白。


顔を赤らめた男子生徒と、顔は見えないけれど誰かがいる。まぁ、どっかの女子生徒なのだろう。高校にも入れば、告白現場に遭遇するのは別に珍しいことでもないので、スルーして資料庫に向かおうとする。

最後に一瞥すると、見えた告白相手は_________佑月ちゃんだった。




思わずしゃがんで身を隠してしまう。そんな、好きな相手が知らない奴に告白されていたら見逃す訳にはいかないだろう。



佑月ちゃんに生徒から告白されたことがあるか、聞いたことがある。はぐらかされたが、あの反応は告白されたのは1回どころではないのであろう。


でも、彼女の告白現場を見たのは初めてで、何故か鼓動が早まって治まらない。これは焦りなのか、不安なのか。




ここを通った目的なんか忘れて、ただ耳を澄ます。彼女はなんて答えるのだろうか。







「先生、突然呼び出してごめん...」

「大丈夫だよ、どうしたの?」



少し俯きながら話す男子生徒の目をしっかり見て問う彼女は、呼び出された理由なんてわかってるのだろう。今までに何回も呼び出されて、好きだといわれてきたのだから。

まぁ、鈍感な彼女のことだから本当にわかってないということもありそうだけれど。






「、、えっと前から、ずっと、好きでした。付き合ってくださいっ」

14 大きな鎖→←12 ポーカーフェイス



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (100 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
317人がお気に入り
設定タグ:浦島坂田船 , センラ , 歌い手
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あるじゃん(プロフ) - ぺるはむさん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです。目標は他の方も書くことです笑 (2020年2月4日 20時) (レス) id: 99f9589e9d (このIDを非表示/違反報告)
あるじゃん(プロフ) - 卯月さん» ありがとうございます!頑張ります。嬉しいです 泣 (2020年2月4日 20時) (レス) id: 99f9589e9d (このIDを非表示/違反報告)
ぺるはむ - ランキング上がったので来ました!センラさん書くの本当にお上手ですね……こちらも読ませていただきます! (2020年1月26日 19時) (レス) id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
卯月(プロフ) - 初コメ失礼します!このお話大好きです!大変だとは思いますが、更新頑張ってください!あるじゃんさんの作品大好きです!これからも頑張ってください! (2020年1月26日 18時) (レス) id: 2192f8ac4a (このIDを非表示/違反報告)
あるじゃん(プロフ) - りあーなさん» コメント、閲覧ありがとうございます!楽しんでもらえて幸いです 泣 頑張ります! (2020年1月26日 10時) (レス) id: 99f9589e9d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あるじゃん | 作成日時:2020年1月3日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。