終わった ページ30
乱side
一期「おっとっと」
交戦中にガクッと、糸が切れたように動かなくなる皆。
いち兄が前田を受け止める。
乱「終わったのかな？」
一期「かもしれないね。主の部屋に急ごう」
愛姫side
しばらくして、お兄ちゃんは私から離れた。
長義「迎えに来てくれて、ありがとう」
愛姫「うん。どういたしまして」
長義「さて、帰るのはいいものの、どうやって帰るか」
少し鼻声のお兄ちゃんが辺りを見回す。
真っ暗で道しるべも何もない。
その時、伽羅の首飾りから龍が出てきた。
私の服の袖を引っ張る。
愛姫「案内してくれるの？」
そうだと言わんばかりに服を引っ張る。
愛姫「わかった。ありがとう」
伽羅の龍に引かれるまま、歩く。
大倶利伽羅side
伽羅「使いに出しただけだ」
国広「使い？」
伽羅「あいつらが、戻ってこれるように」
その瞬間近くで、ボンッと音がした。
国広「お、戻った」
そして、桜吹雪が舞う。
愛姫「戻った。ありがとね」
するすると、自分の腕に戻ってくる龍。
愛姫「これも、返すね」
首に首飾りをかけ直す愛姫。
乱「ヒュー。よかったね、大倶利伽羅さん」
乱藤四郎と一期一振が部屋に入ってくる。
伽羅「何がだ」
乱「そんなこと言って〜。ホントは嬉しいんでしょー」
一期「こら乱。あまり大倶利伽羅殿を困らせてはいけないよ」
長谷部「あぁるじぃぃーーーーー！！！！！」
愛姫「うるさっ」
耳がキーンとする。
どこから声を出したらそんな大声が出るんだ。
長谷部が部屋に駆け込んでくる。
一期「長谷部殿、お静かに」
国広「バカデカイ声を出すな。驚いたぞ」
主「長谷部の声でかくて主びっくり」
長谷部「主！よくご無事で！！！」
愛姫「うるさいからちょっと部屋出てて。酒飲み隊部屋入るの禁止」
主「え、誰か酒のんでんの？」
乱「ちょっとした事情があったんだよ」
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作者名：兼さんの耳飾り | 作者ホームページ：http://yuzunoki
作成日時：2023年4月4日 20時
