うとうと *** ページ16
望
マネージャーが来るまでにまたソファで眠ってしまったしげ。
連絡しといたら体温計持ってきてくれて 、
測ったら38℃越え 。
「 今日朝移動の時も爆睡で 。調子悪かったんですね 、」
今日の午後の打ち合わせは、別日で見通しがたったらしく、
オフにしてくれた 。
しげは自分の家に俺が入るの嫌やろうし 、
俺んちに連れてきた 。
「 … ん、 ぅ、」
楽屋とか車では 、ほんま息してるか心配になるほど
静かに眠り続けてたけど、
さっきから少し寝苦しそう 。
「 はぁ 、 はぁ 、 … ん 」
「 あ、起きた 。 苦しそうやね 」
「 ん、 頭ガンガンする…… 」
相当しんどいんか、いつもより半分くらいの小さい瞬きをして、
眉間にシワを寄せながら寝返りをうった 。
「 …… 熱 、高い ?」
「 うん 、39℃越してる 」
「 やばい 、ほんまきつい …」
熱が高いから、ハアハアと呼吸が苦しそうで。
かったるそうにあげた両手で顔をおおって、
気分の悪さをどうにかしようとしてるみたい 。
そらそうよな、こんな熱あったら 、俺やったら喋られへんと思う 。
水分とかとってもらって 、しんどいって唸りながらベッドでゴロゴロするしげに付き合ってた 。
「 ん、 また眠なってきた … 」
「 うん、寝れるだけ、寝ちゃいな 」
ここで目を閉じるしげを想像してたんやけど 。
「 … きて 。」
ぐっと袖口を掴まれる 。
「 え? 」
「 えーから 。こっちきてって言うてんの 」
ポンポンと、ベッドの端を叩かれる。
いや、ポンポンやあらへんて。笑
「 なあって。いっしょに寝よう 、眠いねんてば 〜 … 」
いつもよりふわっふわの口調でお願いされたら断れないし、
なんか、でっかい赤ちゃんみたいやな。
ビックベビーって、俺やねんけど 。
「 ん 、 やば 俺も眠なってきたやん … 」
「 先寝たらあかんで 、」
今日のしげはなんてわがままなんやろう。笑
それでもトントンと背中をさすると、すぐ寝息が聞こえてきて 。
安心したような顔をしてるなって 、うぬぼれやけど思った。
561人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こゆ | 作成日時:2018年3月20日 8時