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まだそんな遠くまで行ってないはずだ。
タクシーに乗ってない限りは…
あの後ろ姿、、、美月だ。
とにかく走って美月に追いついた。
「美月!」
美『…!裕くん…どうして?』
驚いてる美月の手を取り、店の方へ歩きだした。
「ごめんな、ミツから話は聞いたよ。色々苦しめちゃってたんだな…」
美月から大粒の涙が流れた。
美『…うっ、、うっ、、黙って出て行ってごめんなさい。…私、、裕くんを守りたかったの。』
「…もう、いいんだ。ありがと、美月。」
泣いてる美月をそっと抱きしめて、背中を擦ってやった。
美『裕くん、、、私、、まだ裕くんが好き…。』
「ごめん、美月…。俺ね…今、大切にしたい人ができたんだ。苦しみから救ってくれた、その子を大事にしたい。」
美月の腕の力が強くなり、俺から離れようとしない…
美『…私だって、苦しかったよ。でも、誰も私を守ってくれない。裕くんしかいないの…
お願い、、、私を見捨てないで…。』
弱々しい言葉が、俺を惑わせる。
「美月……愛してた。愛してたよ、、、でも…もう愛してあげられない。ごめん。」
美『最後にキスして……』
最後という言葉が、胸を締め付け俺は美月に唇を重ねた。気持ちを込めて…
__ガサッ…
愛『…裕太さん。』
美『……』
「…愛梨。」
俺たちの前に愛梨が立っていた。
愛『…どうして?』
「愛梨、違うんだ。話を聞いて。」
愛梨と話そうと思って、愛梨に駆け寄るけど
愛『触らないで…』
「……!」
掴んだ手を振り払われ、悲しい目で俺を見る。
「…愛梨。」
美『…ごめんなさい、愛梨さん。私…まだ裕くんを諦められなくて。』
「おいっ、美月…」
愛『諦められなくてって…?前の彼女さんですか?』
美『…そうです。勝手にいなくなったのに、やっぱりやり直したいなんて身勝手ですよね?』
俺は何も言えなくて、2人のやり取りを見てるだけだった。
美『…愛梨さんがいるのは聞きました。それでも私には裕くんが必要で、裕くんも私が必要だって言ってくれました。』
愛『……』
「そんな事…言ってないだろ?」
美月の肩を掴み、俺の方を向かせた瞬間…美月が首に腕を回しキスをしてきた。
愛『…!』
美月の体を離したが、愛梨は走って去って行った。
美『…ごめん、裕くん。』
「……こんな事して俺がより戻すと思うか?」
美『…思わないけど、あの子はもう裕くんの所には戻らないと思うよ。』
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作者名:るぅ☆ | 作成日時:2017年5月27日 21時