32話 ページ33
水希side
画魔、凍矢を倒した蔵馬くん。
ボロボロな彼を爆拳が理不尽に殴る。
ダウンでカウントをとられる蔵馬を、爆拳はむりやり持ち上げた。
爆拳「これでダウンじゃねェぜ。試合はまだ続く。」
ゆーすけくんのこめかみがピクリと動いた。
幽助「や…ろォ…」
隣の飛影くんの妖気が強くなったのを感じ、僕は慌てて水剣をつくった。
飛影(水希の髪色が変わった…こいつもやる気だ…面白い。)
これなら威力は弱いが、結界なら壊せる。
この結界には、体力を回復してくれる力があるらしい。
僕がこれを壊し、飛影くんが奴を仕留める。
構図はこれで完璧だろう。
さぁ殴れ。爆拳。
お前が蔵馬くんを殴った瞬間、ルールなんか消え失せる。
お前ら諸共。
爆拳が拳を振り下ろそうとした瞬間、吏将が叫んだ。
吏将「やめろ爆拳!!」
ヒヤッとした空気が流れた。
爆拳「吏将!なぜ止めた。」
吏将「…殴ればお前はやられていた。」
爆拳の後ろを見ると、ゆーすけくんが霊丸の構えをとっていた。
吏将「やつは本気だ。」
爆拳が蔵馬を放り出したのを見て、僕は水剣をしまった。
飛影「命拾いしたな。お前ら全部な…」
そこで初めて、自分の髪色が変わっていたのに気づいた。
妖力を使うと水色になるらしい。
黒に戻っていく髪を見ながら考える。
まさに一触即発だった。
スイッチが入った僕も、飛影くんも、奴を撃とうとしていた。
もう少しで、会場すべてを巻き込んだ死闘になるとこだった。
危ない危ない。僕は冷静でいなければ…
ゆーすけくんと爆拳の試合が始まったが、
まぁ見苦しかったので解説はいらないだろう。
僕が面白いと思ったのは後半2試合。
陣とゆーすけくんの試合はとにかく燃えた。
水希「僕もあんなカッコいい試合してみたいなぁ。」
ボソッとこぼれた自分の一言に驚いた。
僕今、試合をしたいって?
どうやら、スイッチのオン・オフが慌ただしすぎて切り替えきれていないようだった。
僕の意志が、僕の思考に反抗してる…
なんと不思議な話だろう…
飛影くんにも皮肉な言葉を返されるかと思い、彼を横目で見る。
飛影くんはニヤリと笑っていた。
水希「ッ!」
飛影くんの妖気が戻りつつあった。
このままでは、こんな結界、オーラだけで壊れてしまうだろう。
それは、これを作っているこの結界師が1番わかっているだろうけど。
そんなことを考えながらゆーすけくんに視線を戻す。
彼はきっと、負けない。
自分に謎の確信があった。
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。 - 神作品だ。 夢男の性格中の人とそっくりだし♪ 更新待ってるよん!♪ (12月22日 1時) (レス) @page33 id: b523133505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:プラス. | 作成日時:2022年1月21日 17時