14話 ページ15
水希side
あれから、僕の身体にはハッキリと成長の証が現れてきた。
1番大きな変化は、水使いとして、魔怪獣レベルとなら戦えるようになったということ。
具体的に言うと、水剣が自分の妖気で作り出せるようになったということ。
前までの僕の妖気の限界はボトルで水を出せるだけだった。
それもポンコツだったけどね…
水剣を作るには、手元に水を置かなくてはならなかったんだ。
今では、自分の妖気から水を作り出し、そこから水剣にすることができるんだ。
これって大きすぎる成長だよ。
僕にとっては、ね。
たいていの水使いは、100歳を超えた者は1人前の戦士。と、言われている。
問題は、100歳まで生きられるかということ。
100歳までの間に、数々の死闘をこなし、それらを生き抜いた妖怪たちがやっと、立派な戦士として認められるんだ。
それが水使いの暗黙のルール。
僕の場合は、誰にも相手にしてもらえなかったんだ…弱すぎて。
たぁまに、本当にたまぁに襲われることもあったけど、コーくんが守ってくれてた。
そんなこんなで、ひっそりと暮らすこと725年。
弱いまま、いつの間にか長寿命妖怪の仲間入りを果たしていた。
そして、今に至る。
僕は自分の水剣を見つめる。
桑原くんの霊剣よりは弱いだろうな。
と言ってもこれは妖気でできた水。
魔怪獣の相手くらいなら余裕だろう。
人間も余裕で切れてしまうだろう。
問題は僕。
妖怪なんて目の前にしたら、怖くて足がすくんで動けなくなってしまうに違いない。
せっかく剣がいいのに、それじゃあ宝の持ち腐れだ。
そうは思うものの、今更修行するのも怖い。
僕が戦うことなんてきっと無い。
今は、霊界探偵の監視役&お世話役を頑張るんだ!
そう、思ってたんだ。
15人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
。 - 神作品だ。 夢男の性格中の人とそっくりだし♪ 更新待ってるよん!♪ (12月22日 1時) (レス) @page33 id: b523133505 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:プラス. | 作成日時:2022年1月21日 17時