局長補佐はゲーマーです。

親 ページ27

魔王討伐を目指してモンスターを倒しながら進む俺らのキャラクターは、初めに比べるとかなりレベルがあがった。

そろそろ魔王討伐も目に見えてきている。

沖田｢……桐鳥ィ｣

桐鳥｢ん？｣

不意に、沖田さんが

沖田｢もし、勇者になって、なにか1つ貰えるとしたら、なにを貰う？｣

なんて、真剣な顔で聞いてきた。

なんてどーでもいい問いかけ。

しかし、沖田さんはめっちゃ真面目な顔。



あ、これふざけたらやられるヤツだ。



桐鳥｢そうですねぇ……養子を貰う、かな。｣

沖田｢そりゃまたなんで｣



養子を貰うことが、そんなにおかしいか？

はたまた、なにか嫌な思い出でもあるのか？

沖田さんは、怪訝そうな顔をしていた。


桐鳥｢……親がいると、いいじゃないですか｣





沖田｢そうだなァ｣


え？

いま、

桐鳥｢沖田さ
ﾊﾟｧﾝｯ
沖田｢？｣



ぐらりと揺れる視界

誰かを斬りつける沖田さん

倒れたときに感じる、鈍い痛み




沖田｢桐鳥！！！｣


桐鳥｢だい、じょぶです！｣

かすっただけのようだった。

脇腹にかすり傷が。



沖田｢……片付けた｣



桐鳥｢これは……普通の人ではない気がするんですけど｣


沖田｢当たり前だろィ。恐らく………｣


暗殺者……



桐鳥｢局長のほうに行かなくてよかった…｣





何言ってんだこいつ

みたいな顔はやめてください沖田さん…！


沖田｢俺にとっては、一大事でさァ｣

と、沖田さんは気に食わないような顔をしてから俯いた。

しゅん(´･ω･`)
ってしてるのが雰囲気からわかる。

………子犬か。

桐鳥｢…副長に連絡をしよう。あの人、今日は今頃見廻りに言ってるはずだ。｣





狙われたのが自分でよかった。

そう思うのはダメなことなのか？



なんてね。

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