守るべき温もり ページ26
疑いが出てから早くも2週間。
沖田「…また、桂がでたみたいでさァ。」
桐鳥「…これで連続9回目ね。」
9回目。
そう、彼らがこの2週間で起こしたテロの回数。
しかし、なぜ頻繁に起きるようになったのかは
私も知らない。
沖田「そろそろ、万事屋の旦那を摘発しても
桐鳥「もう少し」
桐鳥「もう少しだけ、待って。」
今回のボス
恐らく、桂小太郎であること。
それはわかっている。
しかし、未だにモヤモヤするのだ。
あの日見た、桂小太郎の顔を思い出す度に
?「桐鳥補佐!!!」
桐鳥「山崎さん…?」
山崎「掴めました!!桂の次のターゲット!!」
目をキラキラさせて、報告をしてくる。
山崎「桐鳥局長補佐が襲われた、あの港です!」
聞いた瞬間、私は耳を疑った。
沖田「……こりゃあ…」
目を丸くして、私を見る。
正直、私も驚いた。
桐鳥「………あそこは、いまでは封鎖されてるはずよ。」
あの港は、私が襲われた事件以来は封鎖され、
いまでは立ち入り禁止区域となっている。
あそこを狙うなんて…
土方「…たまに、密売がされているらしい。」
桐鳥「土方さん…密売って、まさか」
土方「お前なら知っているはずだ。」
そう。私は密売されるものを詳しく知っている。
桐鳥「アンデッド……」
アンデッド…不死身の薬
いや、痛覚だけを鈍らせる薬。
1粒飲めば殴られても、蹴られても痛みを感じない。
2粒飲めば、刺されても、撃ち抜かれても痛みを感じない。
3粒飲めば、何をされても、痛みを感じない。
桐鳥「えぇ……よーく知ってますよ。」
土方「…すまん」
謝るのは、私とあの薬の間にあった
ある出来事を知っているから。
沖田「大丈夫かィ?」
気にかけてくれるのは、
私のあの薬に対する思いを知っているから。
桐鳥「大丈夫ですよ…ちょっと、ね。」
土方「無理すんな。」
頭の上に置かれた、大きくて暖かい手。
桐鳥「人の事言えないでしょあんた。」
情けない私は、いつもこの手に守られてきた。
沖田「……………………………。」
右手に伝わる温もり。
桐鳥「…頬ずりしてどーしたんですか」
この温もりがあるだけで安心した。
沖田「…飽きた。」
桐鳥「よし、ゲームするか」
ゲームの中の勇者のように
私も、この温かさを守れたら。
なんてね。
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エルマロ(プロフ) - 続きが気になる… (2020年6月6日 12時) (レス) id: 4f30ca6216 (このIDを非表示/違反報告)
エルマロ(プロフ) - 面白いですね!更新頑張ってください! (2020年4月29日 13時) (レス) id: 4f30ca6216 (このIDを非表示/違反報告)
#性別行方不明 - ご指摘ありがとうございます!!!小五郎になってましたね、申し訳ございません。 (2019年4月29日 15時) (レス) id: c7972307f2 (このIDを非表示/違反報告)
ノーマン愛してる - 小太郎です (2019年4月25日 20時) (レス) id: af0233cc60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:#性別行方不明 | 作成日時:2019年3月31日 19時