溺れないでいて、ねぇ【ワールドトリガー】【エネドラ】 (ページ2)

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１話ページ2

「ねぇ、次の遠征はいつ帰ってくるの?」

「あ?あー……2ヶ月くらいじゃねぇの」

夕飯の時間、向かい合ってご飯を食べているエネドラに次の遠征について問いかける。

昔とは違ってぶっきらぼうだけど、そんなエネドラも大好きだ。

「2ヶ月かぁ…また長いね」

会えない時間がまたやってくる、と思うと胸が痛い。

だが、今を大切にしようと考えるのも事実だった。

「なんでも遠いらしいしな。
ま、いつも通り林檎でも買って待っててくれよ」

「そうだね」

私はいつも彼が遠征から帰ってくる時、大好物である林檎を置いて帰りを待っているのだ。

まだかな、と待ち続けて寝落ちしそうになった頃に玄関がガチャリ、というので正直エネドラが帰ってきた時のことをいつもよく覚えていない。

「無事でね」

「分かってる」

僅かに笑い、私の頭をぽんぽんと撫でた。

夕飯を食べ終えたエネドラは部屋に戻り、荷物の最終準備に戻った。

明日がやってくるのが怖い。

明日の朝、エネドラは遠征艇で遠い異国へと向かう。

…また2ヶ月離れ離れになるのか

準備は慣れても、この寂しさだけは慣れなかった。