口が悪くて何が悪い

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Youside

梅原「じゃ、俺ら明日仕事あるから帰るね。」

西山「おだいじに。」

「ありがとうございます。」

江口「…じゃな〜」

「お前は仕事ねぇのかよ」

江口「ねぇよ」

「そうですか」

界人「オレモナイヨ」
「あるだろ帰れ」

界人「はーい…」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

江口「はぁ、騒がしかったな。」

「大体元凶は江口先輩ですけどね」

江口「酷くない！？」

「でも、ありがとうございます。
前失神だけど頭を打ってないってことは、私が倒れた時に
支えてくれたんですよね。」

江口「…うん。」

「本当にありがとうございます。」

江口「…なんか急に言われると照れくさいな」

「なんなんすかぁ…」

江口「でもほんと、ケガだけはしなくて良かったわ。
すぐに復帰出来るみたいだし。ちょうどこの一週間は
仕事もハードじゃないから、とりあえず
お見舞いは毎日来るな。」

「なんで？来なくていいですよ」

…嘘。嘘ですよ

江口「え？そうなの？」

「はい。」

違う
来て欲しい
なのになんで
なんで
言えないんだよ

江口「ほんとにぃいい？」

「はい」

ほんとじゃない
なんで言えねぇんだ
おかしいだろ
心では葛藤してるのに
口調は淡々として
"はい"なわけないのに

江口「ま、お前がなんと言おうと俺は来るけどなー」

「そうですか」

…嬉しい
凄くありがたい
でもそれが言えない
なんでだよ。
どうして？
ふざけんな。

江口「どうした、大丈夫か？」

「大丈夫です」

大丈夫じゃないのに

江口「無理すんなよ」

抗いたい。
こんな弱い自分に抗いたい。
弱いのは意思じゃない。
自分の心なんだ。
人に弱音を吐けるやつが、
いちばん強いんだ。
人に頼れるやつが、
いちばん大人なんだよ、月城A。
それはお前がいちばん分かってるだろ。

「じゃあ、…毎日来てくださいね」

江口「おう！」

…なんの脈略もない言葉。
先輩、…助けてください。

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