口が悪くて何が悪い (ページ4)

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江口side

もうみんなベロベロだし…

「そろそろ帰るぜ、お前ら…」

花江「やだあ！」

「ごねるなよ…明日体調悪くなりますよ。」

江口「帰ろうか…」

「そうしましょう。」

なんだかんだ、
こいつは人のこと思ってんだよな。
こいつの優しさって、
恩着せがましい感じ全くねぇし。
本当に優しいって、こういうことだよな。

それから俺らはタクシーにこいつらを乗せて、
あとはスタッフに任せた。

江口「Aも送ろうか？」

「遠慮しときます。」

江口「じゃあ送るわ」
「なんのじゃあだよw」

口は悪いけど。

江口「いや、俺が送りたいだけ」

「そ。」

そっけないけど。

「まあ、ありがとうございます。」

お礼がちゃんと言えて、
いい奴なんだよな。

江口「なあA」

「あ？」

江口「お前なんでそんな口悪いんだよ。」

「知らねえ。理由があったとしても
覚えてねえっす。」

江口「…ふーん」

「聞いといてなんすかその反応」

江口「いや、単に気になっただけだよ。
A、よく言われるじゃん？
顔とは真逆に口が悪いって。」

「別に気にするもんじゃねえし？
アイデンティティですから。」

江口「…そうか。んな話してたらついたぞ。」

「うす、」

江口「じゃ、また明日な。」

「どうも。」

江口「遅刻すんなよー」

「しねえよw」

ガチャ。

こいつはマンションの5階に住んでる。
俺の帰り道にあるマンションだから、
どっちにしろ送ることにはなる。
別に1人にしといても心配はねえけど。
でもなんっかほっとけないんだよな。
まじでなんだよこの気持ち。