【あんスタ】悪役女王にフィナーレを (ページ5)

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『ふふ、ごめんなさいね、あんず』

「いえ、お気になさらず…」

『あら、ありがとう』

顔を赤くした歌騎士を放置して女王陛下は聖女に話しかける。

『貴方を呼んだのは挨拶というのもあるけれど
　1つだけ忠告があるからなの』

「忠告、ですか…？」

『ええ、愛川姫乃には気を付けておいて。
　近々、貴方に何かを仕掛けてくるから』

「ぇ、姫乃ちゃんが…ですか…」

やはり礼儀がなってないとはいえ聖女からすれば唯一の対等な同性だったのだ。ショックも大きいだろう。

『そうよ。
　あの子はこう…どす黒い感情を抱いているから』

『くれぐれも気を付けてね』

「っ、わかりました」

『ふふ、受け入れきれない気持ちも分かるわ。
　貴方にはここの場所を教えるから。
　何かあったらここに来なさい。
　私はここに居るから』

「はい。ありがとうございます」

『うん。レオ、復活したかしら？
　あんずにここへの道を案内して欲しいんだけど』

話を終えたらしい女王陛下が歌騎士に声をかける。どうやら聖女にはこの場所を教えるらしい。

「嗚呼、もう行けるぞ！
　じゃああんず！道を説明するからそのまま着いてきてくれ！」

「分かりました。失礼しました」

帰り際にも礼をして帰って行った聖女を見送り、女王陛下は優雅にお茶を飲み始める。それに他の騎士達も混ざり暫くして帰ってきた歌騎士も含め6人でお茶会が始まった。

『(あんずにもだけれど、
　あの子…私に対しても悪意があったわね…)』

『(はぁ…また面倒くさいことになりそうだわ…)』

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