《第1弾》ブーゲンビリア〜M.Tasuku ver〜

○ ページ13

「…｣



フリーズしてしまった私にスマホの狭い画面を突きつけてきた



「ちっ、近すぎて見えないから！｣


突き返した時合うピント

『探偵チームkz+two』


の所に赤い通知を知らせる数字


69件も溜まってる



確かこのグループは中学卒業の時に「また会おうね｣を意味して作ったグループ



その頃には既に砂原と連絡は取れてなかったけど黒木くんが持ってたみたいで



kzに悠飛と砂原が混じっている


今でも覚えてるよ


あの日のケンカ笑


よくわかんないけど、男の決闘？なんだって


でも結局翼の勝ちらしいよ？


男の子ってたまにわかんないからなぁ

若武来月の20日無理な奴いるか



慌てて充電器に差しっぱなしのスマホを引っこ抜いてロックを解除すると私のスマホにもLINEが来ていた


「わ…｣


じゃあ、久しぶりにみんなに会えるんだね！

楽しみだなぁ


返信をするとまたスマホを充電した


「アーヤ、嬉しそうだね｣

「うん！今から20日までずっと幸せだよ｣

クスクスと笑っていつの間にか注いでたコーヒーに口をつける翼を見ながらわたしもつられて笑った



次の日、仕事で私は翼よりも先に家を出た


私の仕事はブライダル

仕事場に着くと早速予約していた田村さんご夫婦がいらっしゃった


「私たち、ステイゴールドホテルで結婚式を上げたくて…｣


どうしてもそこで上げたいんだって


そこはうちの会社の守備範囲じゃないから私は残念だけど…と思いつつも断ろうとした

しかし、私よりも先に隣で一緒に結婚式の打ち合わせをしていた櫻井先輩が口を開いた


「かしこまりました。日程の方は後ほど決めますので先に流れの方を…｣





私はちょっと戸惑ったけど櫻井先輩はなんでも、出来ちゃう先輩


ここは任せておくのがいいと判断する


打ち合わせが終わったあと私は櫻井先輩に呼ばれた


「立花です｣

「ん、入って｣

個別のブースになっているこの並びのいくつかは誰かの専用になっている


例えば櫻井先輩なんかは一気に掛け持っても全部完璧にこなしてしまうからその才能が認められて彼専用のブースが出来ている



ここのフロア、１階はブライダルの打ち合わせ
2階は衣装で3、4階は私達社員の仕事場

それで5階に社長室や資料室などの企業秘密のフロアになっている



ここの会社、割と緩くて私もしょっちゅう色んな仕事をしている

今、翼は衣装で私は接客


櫻井先輩のブースはモノトーンで整頓されていて綺麗だった

イケメン五銃士の洞察力は…→←会えるよ

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