#073 ページ35
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私は子犬を夢中で追いかけて、気づけば出口の見えない路地裏に迷い込んでいた
それにシロは怒り、説教をしていると複数の男達がニタニタ笑いながらこっちに近づいて来ていた
「あれあれ？こんなとこで迷子？」
声をかけたのは細身で顔立ちが整った青年。そして後ろには丸々と太った男がついていた
青年はこちらに笑いかけてはいるが、裏を思わせる笑顔に私の警戒はどうしても緩めることは出来なかった。迷った事は事実であり、けれどこの人たちには聞いてはいけない気がした
引き続き話しかけて近いづいてくる男達。私は小声で後ろに隠していたシロに言った
「警察かニーア君呼んできてもらっていい…？」
「ケイサツ…は何かはわからぬが、分かった」
「何ブツクサ言ってるの？」
「こんな物騒なの持つより、俺達と遊ぼうよ」青年は私の剣を肩越しに掴んで、微笑んで言った
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シロが呼んでくれなければ、ニーアが駆けつけてくれなければ、あの先どうなっていたのか、想像するだけで血の気が引いていく
本当に、謝っても、感謝してもしきれない
謝り続ける私に彼は細くため息をついて屈むと、私の右手を両手で握りしめた
「こんなに手を震わせて…」
そう言う彼もまた、手を小さく震わせていた
そうか、私だけが、怖いわけだけでも無いんだ。ニーアだって怖い思いをしてあの男達に立ち向かってくれたんだ
ああ、なんて事をしてしまったのだろう、私は。心配させた挙句怖い思いをさせてしまっていたなんて……
「ニーア君、ごめんなさ……」
震えた声で再び謝ろうとした時、私の体はそのまま抱き寄せられてあっという間に彼の腕の中に収まってしまった
ふわりと鼻を掠める花の香り。きっとヨナが摘んでくる花の香りだ
彼の細くも力強い腕、心地良い温もり、抱きしめられる感覚…。こんな事されるの初めてで驚きや羞恥心、嬉しい、懺悔の思いがたくさん混じりあって、目尻から涙が零れた
私には泣く資格、ないのに
「怖かったね、ごめんね。僕、分かってたのに…」
「ううん、謝らないで。私が、悪いの…、私が、勝手な事をしたから…」
私は彼の背に手を回して何度も何度も「……ごめん、……ごめん、なさい」と繰り返し行った
人気の無い、薄暗い路地裏。少年少女は贖罪を求めて何度も何度も謝り続け、震える体を慰め合うように抱き締め続けた、シロはそんな二人を黙って見守っていたのだった
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友那(プロフ) - アスカさん» コメントありがとうございます！大変お待たせしました！ローペースではございますが頑張って参ります！ (2019年11月18日 8時) (
レス) id: 44b3cab9a4 (このIDを非表示/違反報告)
友那(プロフ) - 7Gさん» コメントありがとうございます！レプリカントはかなりコアな作品ですからね…。数少ない中この小説を見つけて下さりありがとうございます！頑張ります！ (2019年11月18日 8時) (レス) id: 44b3cab9a4 (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - 続き楽しみにしてました!更新頑張ってください!! (2019年11月13日 22時) (レス) id: a2799e8a84 (このIDを非表示/違反報告)
7G(プロフ) - レプリカントの小説探していたら辿り着きました…更新、ゆっくりでいいので友那さんのペースで頑張りすぎないでくださいね(T . T) (2019年11月13日 21時) (レス) id: 45cf7889d3 (このIDを非表示/違反報告)
友那(プロフ) - 迷子系女子さん» コメントありがとうございます！本当ですか！？感謝です！長らく更新できず、とても後ろめたい気持ちなのですが、次の更新までお待ち頂ければ幸いです (2018年10月1日 0時) (レス) id: cca667a573 (このIDを非表示/違反報告)
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