81-ジェーンの行方 ページ15
.
ひとまず状況を整理する為、テントへ戻ることになったのだが、いつも私達の帰りを待つ、ジェーンの姿が無かった
ジェーンがこの場を離れる事なんて、今の今まで無かったのに……
行方に着いて考えていると、ターザンはスンスンと鼻をすする
グ「どうしたの? ターザン」
タ「しらない、におい、する。ジェーン、あぶない」
「きのうえの、いえのほう」外へ出て、小さく見える樹上の家の方角へ指を差すターザン
テントの中に手がかりは一切なく、頼れるのはターザンが感じ取った匂いのみ
確証はほぼ無いに等しいが、先導する彼を追う事となった
.
目的地へ向かう途中にある、多くの大木で囲まれて、ほとんどの日光を遮っている奥地の大樹と呼ばれる場所に、ジェーンだけでなく、子どもゴリラまでもが何者かに捕らえられていた
ジ「ターザン!」
ジェーンが助けを求めるように、来てくれたと喜ぶように叫んだその瞬間、ハートレスが続々と出現する
それに私達はなんの迷いもなく武器を取るが、何故か倒しても、倒しても湧いて出てくる
埒が明かない…そう感じた私は視野を広げ、周りを見渡す
そして見つけた、黒々しく輝く不気味な実
「……!ソラ!あの大きな木の実、怪しい!」
ソ「よし!わかった!」
ハートレスはドナルドとグーフィー、ターザンに任せ、私とソラで大きな黒い実の破壊を試みると、次第に実が潰れ、ハートレスは一斉に姿を消した
ようやく一難去って、私達はジェーンと子どもゴリラの側に寄り、一人と一頭の身に何があったのか事情を聞く
ジ「クレイトンさんがテントに来て…、それから先はよく覚えていないの……」
ソ「クレイトン!?」
タ「ターク、逃げてきた。みんな、つかまった」
ジ「ゴリラを助けなくちゃ!」
ジェーンがそう言うとターザンは一番に駆けだし、私達は急いでターザンの後を追う
「……」
ソ「どうしたんだサツキ?なんだか最近、様子が変だけど」
「ははは……変って。……いや、これは勘なんだけど、ハートレスとクレイトン……何か関係があるんじゃないかと思って」
ソ「んー、確かに。竹やぶの方から銃の音がした時からだもんな。ハートレスが出てきたのは」
今この場で、しかも走ってる途中で考えても仕方が無い。今は今のことを考えよう
そういう結論に至り、引き続きターザンの後を追うと竹やぶを抜け、今まで訪れていなかった、辺り一面岩壁の場所に辿り着いた
.
48人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ