検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:37,426 hit

80-サボー ページ14

.


竹やぶへ何とか辿り着き、円のように大きく広がったやぶの真ん中にある岩の上に、クレイトンさんの所持品であろう、パイプが落ちていた

パイプなんて、ずっと持っておくものでは?
どうしてこんな所に?

答えの見つからない自問自答を、脳内で繰り広げていると、なんと突然竹やぶの奥からサボーが襲いかかってきた

サボーがまずソラへ向かって一直線に突進し、食らいつこうとする所を、ソラは咄嗟に手にしていたキーブレードで、何とか防ぐ事が出来た


勢い良くソラは払い除けて見せるとサボーは後方へ下がり、今度は私に襲いかかってきた


ソ「サツキ!」


猛スピードで駆けて詰めるサボーに、私はここぞというタイミングで頬骨に一撃をくらわせ、攻撃を防いだ

一瞬怯んだようにように思えたが、サボーは間を取る間も無く竹やぶに身を潜め、次は不意打ちを仕掛けてきた

私は突然のことにかわせず、背中を大きくひっかかれた


「…きゃっ!」

「サツキ!!」

タ「サボー、危険!」


ポーションを持っていたターザンは私に手渡し、「ごめん 次は気をつけるよ」と貰ったポーションを飲み干し、キーブレードを構えてまた振り続けた


かなり長く両者の攻防戦が続き、体力も消耗しているはずなのに、喉をグルルと唸らせ、まだこちらに威嚇するサボー

だがそこから一分も経たぬ内にサボーが先に力尽き、長年傷ついたその体は地に落ちた


「はあ、はあ……、倒せ、た」


倒せた事に安堵した私は、力なく体は横に、地面に倒れ込んだ。そして頭上から誰かに大きな声で私の名を呼ばれるが、キズが痛むから大きな声で呼ばないで欲しいと願う


ソ「ドナルド!ポーションまだある?」

ド「う、うん!」


ドナルドからポーションを預かったソラは、私を横向きからソラ自身が私の背中を見せるような体制にすると、貰ったポーションを満遍なくかける


「イ、イッター!!」

ソ「あ、コラ!暴れるな!」

「ぜえ、ぜえ……、この痛み君にはわかんないでしょ!」

「いや、わかんないけど!」


時間が経つにつれて、少しずつ染みるような染みるような痛みが和らいでくると、私の意識もハッキリとしてきて、礼を言うとゆっくり立ち上がった


.

81-ジェーンの行方→←79-良からぬ予兆



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
48人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:友那 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年3月6日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。