79-良からぬ予兆 ページ13
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武器を持つ敵だと誤解を与えてしまったゴリラに詫びる為、私達は再びカーチャックに会うことに決めた
ターザンが頑張って説得するみたいだが、只でさえゴリラ達に警戒心を与えてしまっているのに、本当に誤解を解ける確証があるのかと、私はゴリラ達に心配になる
テントを出て直ぐ、竹薮へ続く道の物陰に、一瞬影が映った
試しに確かめるが、そこにいたのはまさかの子どもゴリラとサル型のハートレス達だった
しかもその子どもゴリラは意図的に撃たれそうになっていた、あのゴリラであり、私達がテントから出る前までは一切姿を見せなかったハートレス達
一体何が起こっているのか、訳も分からないまま私達は自身の武器を構え、子どもゴリラの救出にあたる
だがサル型ハートレス達はとてつもなくすばしっこく、その上動きの読めない、とてもトリッキーな動き方をするばかりで、攻撃を食らわそうにも、なかなか当たらない
ソ「あぁ!!もう!何で当たらないんだよ!」
ド「そうだ!これはどう?」
ごにょごにょと耳打ちをするドナルド
彼が言うには、私とドナルドが魔法をそれぞれのハートレスに放ち、そこでひるんだ所をソラとグーフィー、ターザンが隙をついて一斉に攻撃
なかなか良い方法に皆が賛同し、早速実践
すると何とか倒しきる事に成功したのだった
ソ「ふう……」
「なんとか、倒せたね」
ド「グワ!!」
突然聞こえた叫び声に、私が振り向くと、先程襲われていた子どもゴリラが姿を見せてくれた
するとその子はドナルドの手を取り、グミブロックを手渡す
ド「ありがとう」
嬉しそうに言うと、子どもゴリラは竹やぶの方に体を向け、歩いて行ってしまった
逃げたのかと一瞬考えたが、あの様子だとそんな事は無さそうに思えた
私達が足を進める行く先々に、あの子どもゴリラが襲われている姿を発見しては助け、その度に一つ、グミブロックをくれる
もしかして、どこかに誘われている…?
だとすると疲弊した体ではこれ以上進む事は出来ない
体力を消耗した私達は、一度テントに戻る事にした
「そういえば、どうして突然ハートレスが出てきたんだろう。さっきまでいなかったのに……」
ソ「さあ…」
深まる謎に、ハートレスを知る私達が頭を悩ませていると、竹やぶの方向から突如として銃声鳴り響き、不穏な空気の中、ジェーンさん以外の全員が急いでテントを飛び出して状況を確かめに向かったのだった
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