死蝶は舞う2〔龍が如く〕 (ページ9)

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伍拾弐ページ9

まりside

まり｢店長さん、おはようございます｣

店長｢まりちゃん今日は早いね。もう大丈夫なの?｣

まり｢えぇ。Aちゃんが居てくれたからね。家まで送ってくれたのよ?｣

店長｢そうだったのか｣

まり｢店長も昨日殴られてたけど怪我は大丈夫なの?｣

店長の頬を見ると少し青みがかってる気がする

店長｢あぁ、なんとか。あの後はゴロ美さんが解決してくれたんだ。正直少しヒヤッとしたけど…｣

本人が大丈夫と言うのだから大丈夫なのだろう

まり｢…昨日、店長が私の為に立ち上がって反撃する姿…素敵だった｣

店長｢ゴロ美さんに言われたんだよ｣

でもあの人たちに立ち向かう勇気が出ただけで凄い事よ?

まり｢Aちゃんもう来てるって言ってたけどどこかしら?｣

そういえばメールではもう居るって言ってたんだけど…

店長｢カウンターで寝てるよ。掃除を手伝いに早く着たんだけどその前に色々寄ったよみたい。そこに紙袋あるでしょ?それ女の子達にって｣

掃除をして疲れてしまったのね

それに男の振りも疲れるのかしら

そういえば持ってきた物ってなんだろう?

紙袋から大きめのリボンがかかった箱のラッピングを剥がして箱を開けると最近噂になっているカラフルなマカロンが沢山入っていた

まり｢ﾌﾌｯ…可愛らしいものを選ぶのね｣

店長｢昨日のお詫びだそうだよ。迷惑料まで渡してくるし。ヤクザって暴れ倒して人様に迷惑をかけるだけの野蛮人だと思っていたけど…それは違うみたいだ｣

まり｢ゴロ美さんが言う桐生さん?がこの店に来たらもうここに来なくなるのよね…｣

確か初日に言っていた

せっかく仲良くなったのにお別れなんて寂しいじゃない

お客さんもついてるのに

まり｢ねぇ、店長。この子人気もあるし１ヶ月に1度でいいから残って貰えないか頼まない?｣

店長｢…えっ!?えぇー!?だってヤクザ出しそもそも男d((｢彼、本当は女の子よ｣えぇ!?｣

まり｢そんなに大きな声を出したら起こしちゃうじゃない｣

ほんと店長は何も考えないんだから!

まり｢早乙女さん今の1番のお気に入りはAちゃんなのよ?いいお客さんを手放してもいいのかしら?｣

店長｢そ、それは…わかりました｣

まり｢そう来なくっちゃ！あの子が女の子っていうのは秘密よ?特にゴロ美さんにはね｣

さっ、マカロンは控え室にでも持って行って支度しないとね