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『遅すぎ…ねぇもうやっぱ私捨てられたのかな…』
安室さんが行ってしまって早3週間。
私はベランダに座って風を浴びていた
そうでもしないと落ち着いてられない
『遅いってば…』
喚いても仕方がない。
でも外に出る気力はない。
ボケーッと壁にもたれながら私は外を見ていた。
捨てられてなんかない、
だって、
「いた。またそこに居たんですか。」
『えっ』
後ろを見ると安室さん
随分と怪我をしてるように見える
『あ、安室さん!!?いつ!?いつ帰ってきたの!?』
安室「今ですよ。鍵は空いてるのに電気はついてないし。少し焦りましたよ…まさか。ベランダで寝てないですよね」
『寝てないよ!…随分遅かったじゃん。怪我もしてるし。』
安室「すみません…少々立て込んで…」
「着替えてきます」と言って部屋に向かった安室さんの匂いに違和感を覚えた
『安室さん!?』
急いで部屋に行くと安室さんはびっくりした様子で
安室「人の着替え覗く趣味でもあるんですか」
と言ってきた
『ちげーよ馬鹿!!!!!』
後でいい!!!!と私はスパァンと扉を閉めた
安室「冗談ですよ。もう着替えたんで、ほら」
『…なんで安室さんからタタラの匂いがするの』
安室「…まったく。どれだけ匂いに敏感なんですか」
『答えて!』
私は思わず叫んでしまった
『ねぇどうして!どうしてタタラの匂いがするの!ねぇ、アオギリに会ったの?何したの?なんでそんな怪我してるの?タタラか?ねぇ!』
安室「A落ち着いて」
『ねぇ…なんで…3週間…やっと帰ってきたと思ったらさ…そんな怪我だらけだし…タタラの匂いするし…なんで…何してきたの…』
安室「A、」
『やめてよ…もう。』
安室「泣いてるんですか」
『泣いてない!』
安室「コーヒーでも飲みますか?落ち着きますよ」
そう言って何かとはぐらかされた。
今は言いたくないんだろう、
『ココアの方が良い。』
安室「冷たい方ですか?」
『暖かい方。上にフワフワのやつ乗せてよ』
安室「めんどくさいことさせますね」
『ふん。』
3週間音沙汰無しにしていた罰だ
私はココアができるのを待つ間に、薬箱を取りに行った
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作者名:うみちゃん | 作成日時:2024年2月5日 21時