検索窓
今日:15 hit、昨日:36 hit、合計:492 hit

78 ページ29

『遅すぎ…ねぇもうやっぱ私捨てられたのかな…』



安室さんが行ってしまって早3週間。




私はベランダに座って風を浴びていた




そうでもしないと落ち着いてられない




『遅いってば…』




喚いても仕方がない。



でも外に出る気力はない。




ボケーッと壁にもたれながら私は外を見ていた。




捨てられてなんかない、




だって、





「いた。またそこに居たんですか。」




『えっ』



後ろを見ると安室さん




随分と怪我をしてるように見える




『あ、安室さん!!?いつ!?いつ帰ってきたの!?』




安室「今ですよ。鍵は空いてるのに電気はついてないし。少し焦りましたよ…まさか。ベランダで寝てないですよね」





『寝てないよ!…随分遅かったじゃん。怪我もしてるし。』



安室「すみません…少々立て込んで…」




「着替えてきます」と言って部屋に向かった安室さんの匂いに違和感を覚えた




『安室さん!?』



急いで部屋に行くと安室さんはびっくりした様子で




安室「人の着替え覗く趣味でもあるんですか」



と言ってきた




『ちげーよ馬鹿!!!!!』





後でいい!!!!と私はスパァンと扉を閉めた





安室「冗談ですよ。もう着替えたんで、ほら」



『…なんで安室さんからタタラの匂いがするの』




安室「…まったく。どれだけ匂いに敏感なんですか」



『答えて!』




私は思わず叫んでしまった




『ねぇどうして!どうしてタタラの匂いがするの!ねぇ、アオギリに会ったの?何したの?なんでそんな怪我してるの?タタラか?ねぇ!』




安室「A落ち着いて」




『ねぇ…なんで…3週間…やっと帰ってきたと思ったらさ…そんな怪我だらけだし…タタラの匂いするし…なんで…何してきたの…』




安室「A、」




『やめてよ…もう。』




安室「泣いてるんですか」



『泣いてない!』




安室「コーヒーでも飲みますか?落ち着きますよ」




そう言って何かとはぐらかされた。




今は言いたくないんだろう、





『ココアの方が良い。』




安室「冷たい方ですか?」




『暖かい方。上にフワフワのやつ乗せてよ』




安室「めんどくさいことさせますね」




『ふん。』




3週間音沙汰無しにしていた罰だ



私はココアができるのを待つ間に、薬箱を取りに行った

79→←77



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うみちゃん | 作成日時:2024年2月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。