story18 答え ページ19
【Aside】
土方の部屋を後にして、数時間。日が傾いている頃。ある一本の電話があった。
『どうも大江戸病院です。入院されているミツバ様のご容態が──』
たまたま電話に出た、私は総悟と近藤さんに声をかけた。総悟の顔には傷があったが、そんなことが気にならないほど焦っていた。
病院について、姉上の姿を見て目を見開いた。
広い病室で、医者に囲まれて人工呼吸器を付けていた。
「………姉上」
そんな時、頭に浮かんだ憎たらしい顔。土方は、今も仕事をしているのか……今日は、確か転海屋と攘夷浪士の取り引きがある。
「……姉上。姉上の幸せ守るために、姉上の幸せぶち壊してきます。ごめんなさい。」
「A姉!どこ行くんでィ!」
ごめんなさい。姉上。総悟。
総悟の声を振り払い、向かった。姉上の方を見ると、微笑んでいる気がした。私の目から、しょっぱい水が溢れた。
病院を、出てできるだけ速くつけるように無我夢中で港へ向かう。
「土方!!」
私が港につくと、土方に銃口が向けられていた。無意識に私の足が動き、銃口と土方の間に立っていた。刀を出し、切り落とした。
「どーも。真選組総長沖田A以後お見知りおきを。」
目の前の敵を、なぎ倒す。
「……何でオマエ、ここに。姉貴はどうしたんだよ。」
「土方。転海屋とオマエだったら、姉上を幸せに出来るのはどっちか考えた。これが私の答え。」
私達は銃弾を切り抜け、コンテナの裏へ向かった。そして、手榴弾を投げる。会話はないのに、動きは揃っていた。
結構な量を切り捨てたころ。
「もうちょっとか。」
私がそう呟いたと同時に、銃声が響いた。
私の肩から、ドクドクと血が流れる。
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作者名:きなこ | 作者ホームページ:https://twitter.com/Kinako_uranai
作成日時:2018年2月5日 13時