【歌い手】作り笑いで過ごしてた。【そらる】

いち ページ2

ジリリリリリリ･･･

バンッ!!

「んん〜･･･」

もう朝か･･･今日から三学期。

学校行きたくないなあ。

でも行かなきゃ。

ゆっくり起き上がり、着替える。

あ、時間いつもより遅い、急がなきゃ。

親?そんな人いないよ。

「･･････ハァ」

小さく溜め息を吐いて、朝ご飯とお弁当の準備に取り掛かる。



〜〜〜



それらも終わらせて、家を出る。

ガチャ

「･･････ふぅ」

音楽聴きながら学校行こうかな。

私は歌い手をやっている。

名前は「suzu」

ちなみに無名で、伸びても数千程度。

もっと評価されるべきとかいうタグがついてるけど、私は伸びなくていいと思う。

趣味でやってるだけだし、下手だし。

あ、今日歌ってみたあげようかな。

Twi○terで呟いておこう。

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suzu＠19時新作

名前確認してねー今日新作出すよ^^

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よし、これでオッケー。

あ、そろそろ学校だ。

･･･あれ、なんか嫌な予感が･･･

その予感は当たったようで。

ドンッ

「わっ･･･」

背中を押され、転びそうになる。

なんとか持ち堪えて、後ろを見る。

「あ、ごめーんAちゃんｗ
　おっはよ!!」

「･･････別にいいですけど、岡野さん」

彼女は岡野愛奈、私のクラスメイトで意地悪な人。

私にちょっかいをかけるのが楽しいらしく、よく嫌がらせをされる。

ちなみに彼女も歌い手で名前はアイ。

私よりは伸びてるぶりっ子･･･いやカワボが売りの歌い手だ。

そして当の本人は取り巻き達と話してる。

「あーsuzu新作だってーｗｗ」

「どうせ伸びないくせにね、アイと違って」

「さっさと引退すればいいのにｗ」

そう、彼女達はsuzuアンチでもあるのだ。

私がsuzuってバレたら･･･どうなるんだろうか、怖いな。

気付けば教室だった。

無言でドアを開け、席に座る。

友達?いないよ。

私は学校でも家でも独り･･･いや岡野さん達がいるし一人ではないか。

それより授業が始まる、急がなきゃ。









「あの人の声、どこかで･･････」

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