21話 いいチーム ページ22
斎藤「じゃ、練習始めんぞ。動けお前ら。」
松下「よっしゃー!うおぉ!!燃えてきた!!A!1on1しよう!!」
俺の話が終わり、目を合わせた2・3年生たちはおもむろに立ち上がった。
そして他の1年生を催促し、すぐに体育館に向かう。
A「田中先輩、いいんですか?」
田中「いいってなにが?」
A「ここにいても。」
田中「監督がいいって言ったんだろ?そしたら俺らに反論はできねぇよ。しかも昨日のプレー見させられて手放すなんてできねぇだろ。」
そういうと俺の頭をくしゃくしゃと撫でて笑顔を見せた。
倉田「っていうか大した話じゃなさすぎてビックリした。」
関口「右に同じく。」
湊「だって、よかったね!」
よかったねどころか…
俺のプレーを認めてくれたようなもんだ。
こんな嬉しいことねぇよ。
虹村「つかさ、お前試合出れんの?」
湊「バレなきゃ大丈夫でしょ。」
俺の前を行くまだできたばっかりの新チームだけど胸が温まる、そんなチームだなと思った。
星野「バレないって…そんなんできんのかよ?ってえ!?お前なんで泣いてんの??」
ズズッと鼻をすするとすぐに星野先輩が後ろを振り返ってきた。
A「泣いてないっす。」
佐久間「号泣だけど。」
俺の前髪を搔き上げ、座ってる俺に目線を合わせてしゃがんだ。
佐久間「泣くな、男だろ。」
ジャージの袖で俺の涙を拭いてくる。
A「だから女ですって!あと痛いっす!」
佐久間「そうそう。お前みたいなバカはそうやって笑っとけ。バーカ。」
そう言ってデコピンをすると、佐久間先輩は部室から出た。
A「バカじゃないっす!」
虹村「バァカ」
A「あ?ぶっ飛ばすぞ」
修の背中を蹴ると俺も他の人たちに続いた。
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作者名:雪 | 作成日時:2015年11月23日 1時