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◎File.20 ページ22

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こんがり焼き色のついたパンを口に入れると、ふわふわして、甘い。
しかも自分で準備したわけではないんだから
まるでホテルにでもいるような気分だ。



「…んま」

「……幸せそう」



突然の声にびくりと肩を震わせてドアのほうを見ると、顔を半分覗かせた一松。
ちなみに言うとまだ6時半である。
マフィアの朝は意外と早いらしい。

そんなことを考えていると、まだ感じる視線。
やっぱり部屋の外から覗いている。
あれ?一松サン、入ってこないの?


そろそろ視線が痛いので、おいでおいで、と手招き。するとなぜか警戒しながら部屋に入ってきた。



「……おいしそう」

「…うん、おいしい」

「………イイナ〜」

「………はいはい、どうぞ」



ウインナーとサラダ、スクランブルエッグが入ったお皿を差し出すと、「そっちのほうがいい」と私が今食べているパンを指差した。


「…え、これ?」「ウン」




そして真顔で口を開けて待っている。怖い。

…え、このパンをちぎって口に入れてあげたらいいの?なんか餌付けみたいじゃない?



「…は、はい、あーん…」

「あーー……………んまい」

「ひぃっ」




私の指ごとぱくりと咥えてねっとりと熱い舌を這わせてパンを奪い取ると、満足そうに笑う彼。

どきどきした?と、聞いてくるその距離わずか数センチ。



「……っ」

「…またあとでね」

低い声でそう囁いて部屋を出ていった。





「なんなの一体…」



この六つ子たちスキンシップ激しくない?なんてのんきな考えを巡らせていた午前7時。








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作品ジャンル:恋愛
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水仙(プロフ) - チョロ松笑ったwww (2017年1月22日 14時) (レス) id: 2af43545d8 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇいん - ふおおおお!!!これは続編も見なくては!!! (2017年1月14日 19時) (レス) id: 85405eb198 (このIDを非表示/違反報告)
NICO - とっても面白かったです! 続編も頑張ってください♪ (2017年1月4日 22時) (レス) id: dd50939e7d (このIDを非表示/違反報告)
スズモモ(プロフ) - なーさんさん» ほんとですか!ありがとうございます〜!おういえあ(・∀・) (2017年1月4日 17時) (レス) id: 371c610c5f (このIDを非表示/違反報告)
なーさん - めっちゃ面白い!!!!いつも見させてもらってます!!おういえあ!(゚∀゚) (2017年1月3日 23時) (レス) id: 9e37fb201f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スズモモ | 作成日時:2016年11月12日 9時

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