Tu aimeras les gens et tu vivras fierement〈第五章〉 (ページ30)

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女神の傷と弄りページ30

「ユーリ…傷の手当てをしましょう」

　メリオダス様を部屋に寝かせた後、エリザベス王女が救急箱を持って私の手を取る

「このくらい自分でできますよ。エリザベス王女は、メリオダス様についていて差し上げて下さい」

「このくらいしかできませんからさせて下さい」

「でも……」

　エリザベス王女の提案を渋っていると、キング様に冷たい視線を向けられる

「オイラたちに傷を見せられない理由でもあるのですか？」

「…キング様ってナチュラルにセクハラ発言するのね」

「は？」

　意味が分からない、と顔に書いてあるキング様に唇を吊り上げて悪戯っ子のような笑みを浮かべる

「だって、私が怪我をしているのは右側腹部。服を脱がないといけないから必然的に上半身は裸になるわよね？…私の体、興味ある？」

「な…な……っ」

「流石、おっさん♪ムッツリだな♪」

「違っ……！」

「そうなの？」

「違うよ！！誤解だからそんな顔しないでディアンヌ！！」

　若干引いているディアンヌに慌てて弁解するキング様。その必死さが面白くて思わず噴き出す

「キング様ってイジられるポジションよね」

「好きでイジられてるんじゃないんだけど！？」

　この必死さといい、鋭いツッコミといい、レオンによく似てるわね。あれも女王の夫だし、気が合いそうね

「…別にエルティアナ様を疑っている訳じゃないです。旧精霊国を発展させた御方ですし」

「ユーリで良いわよ。敬語も要らないわ。そんなに態度を変えられたら悲しいもの」

　クスッと微笑むと部屋の雰囲気が和らぐ

「…別に体を見られて困ることはないのよ。ただ…見ていて気持ちの良いものではないから」

「構いません」

「別に嫌ったりしないわよ」

　大丈夫だ、と言わんばかりの顔で頷く〈七つの大罪〉一行に小さくため息をつき、服を脱ぐ

「…ユーリ…それ……っ」

　和やかな雰囲気が一変し、凍りつく

「ね？…見ていて気持ちの良いものではないでしょう？」

　私の体に刻まれた無数の傷痕。それらを見て、〈七つの大罪〉たちは悲鳴を押し殺した