壊れた男 ページ47
「…なんだよ、エリザベス。俺に会いに来てくれたのか？俺も、お前に会いたかった！！」
ニパッと笑うエスタロッサは歪んでいるようには見えない。だが、その精神は確実に歪み、捻れている。取り込んだ三つの戒禁によって。
「…やっぱり私、エスタロッサのことを知っているわ」
「お姉様？」
「でも、何も思い出せないの……」
(知っているのに…何故、私はエスタロッサに関する記憶を失っているの？)
「……デリエリ？そうだ…俺はお前の戒禁を奪いに来たんだったな……。戒禁を全部取り込んで兄貴を超えれば俺が＿＿……？ 俺が…メリオダスだ」
「こいつ…ブッ壊れたな」
「！？」
デリエリの言葉にエリザベスが驚く。
「モンスピートが言ってた。メリオダスかゼルドリス以外が自分の戒禁を取り込むと破滅すると……。こいつはモンスピートとガランの分も含めて三つ、戒禁を取り込んだ！！」
「戒禁をよこ…デリ…エリ…ザベス。エリザベス…エリザベス！！！エリザベ〜ス♪」
「う……」
「ギーラ…戦ってはダメ！！」
「“ショット・ボム”！！」
エリザベスの制止を無視し、ギーラはエスタロッサに魔力をぶつける。
「ギーラ、ストップ！！」
「何を！？」
「“
ディアンヌが
「メリオダスはキミのような無精髭の大男じゃない！！」
霊槍シャスティフォル第一形態『
「ギーラ！！！」
倒れたギーラちゃんに癒やしの魔力を注ぎ込むエリザベス。その隙にサリエルとタルミエルがエスタロッサを攻撃するが逆に攻撃され、二人は地面に倒れる。
「エリザベス…ここはうるせえ。もっと静かな場所に行こうぜ。でなきゃ、ここを静かにするか……」
「ダメ！！！」
エリザベスの制止でディアンヌとキングがピタッと動きを止める。
「これ以上…誰も傷つけないで……！あなたの言う通りにするわ……」
「お前と行きたい場所があるんだ」
「みんな、聞いて。私なら平気……。それよりもお願い…デリエリを護って……！！」
聖騎士たちを癒やしたエリザベスは、エスタロッサに連れ去られてしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アストライアー | 作成日時：2023年6月3日 16時
