王都郊外の屋敷で ページ35
「殿下」
アーサー王の死後、王都郊外の屋敷でエリザベスたちがいるリオネス王城を見つめていると、アリスが部屋に転移してきた。
「ご報告が」
「何？」
「
「防衛部隊は誰がいるの？」
「防衛部隊の指揮は、南門がドレファス、東門がグリアモール、北門がヘンドリクセン、西門がジェリコとなっております。北門のヘンドリクセンですが、本人たっての希望でリュドシエルの護衛に回るそうです」
「まぁ…ドルイドにとって女神族は教義そのもの。心酔してもおかしくはないわね」
「……続いて掃討部隊ですが」
私の言葉を黙殺し、アリスは話を続ける。
「聖騎士団からはハウザーとギルサンダーが掃討部隊の指揮を執るそうです。〈四大天使〉からはタルミエルとサリエルが掃討部隊の指揮を執ります。ですが、ギルサンダーはリュドシエルが宿ったマーガレット様の御身体をお守りする為にマーガレット様…リュドシエルの護衛に回るそうです」
「まぁ…妥当ね」
信用できない
「それと、巨人の里と妖精王の森からの友軍も合流する予定です」
「なら、エレインも動くの？」
「その予定です」
「大丈夫かしら？あの子、魂が不安定な状態でしょう」
「……お姉様はエレイン様とご面識が？」
「あの子は覚えてないけどね。あの子が生命の泉の聖女として名を馳せるようになった頃に少し会ったことがあるのよ。当時の私は、人間の国の王女で冤罪で国外追放された直後だったの」
「そのようなことが……」
「そう。それで…強襲部隊には誰が行くの？」
「マーリン様とエスカノール様、リュドシエル…それからリュドシエルとマーガレット様の護衛でヘンドリクセンとギルサンダーが加わります」
「なるほどねぇ。エリザベスと〈七つの大罪〉はどこの部隊なの？」
「掃討部隊です」
「まぁ…妥当よね。下手に魔窟に近づけて死なれたら困るし。私たちはどうする？」
「掃討部隊ですね。クレアからの命令です」
「分かったわ。ありがとう。あぁ…それと菫を呼んでくれる？」
「畏まりました」
一礼し、転移魔法で消えたアリスを見つめ、私は紅茶を呷った。
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作者名：アストライアー | 作成日時：2023年6月3日 16時
