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小｜中｜大｜「エルティアナ様って…本当に実在しているのでしょうか？」

　愛し子は問う。己が見た女神の存在を。しかし、彼女は知らない。その問いが、少女を傷つけてしまったことに。



「エルティアナ？オレは産まれてから一度もそんな奴に会ったことはねぇぞ」

　愛し子の問いかけにそう答えた英雄。その返答に、愛し子は漠然とした不安と恐怖を覚える。



「これをそなたに贈ろう。リリスの耳飾りの代わりにはならぬが、そなたを守ってくれるお守りのようなものじゃ」

　孤独を選んだ少女に始祖女神が渡したものとは……？



「エリザベスは、三日で死ぬ……！！」

　突如宣告される王女の余命。英雄が語るのは、あまりにも残酷な呪いの因果。しかし、英雄は知らない。その影で一人の女神が幾度となく絶望し、哀しみに暮れたことを。



「ティア……！！」

　頭痛に苦しむ英雄が思い出したのは、かつて己が姉と慕った女神との記憶と＿＿＿＿＿＿己が犯した罪。







「今更、愛情を求めても無駄だって知ってる」

　孤独を選び、愛に縋ることを止めた少女の背は、とても哀しく寂しいものだった。執筆状態：続編あり(完結)