貴女の選択は? ページ50
三ツ谷『大丈夫なんだな?分かった』
Aの声を聞いて
多少落ち着きを取り戻した三ツ谷は
電話の向こうで解散の指示を飛ばしている
それだけで相当な人数が
集まってしまっていたことは
想像にかたくない
指示をだし終えた三ツ谷に
今の居場所を伝え電話を切る
既に愛美は三ツ谷が来る事を察して
さっさと帰宅してしまったせいで
Aは三ツ谷が来るまでの長くて短い時間を
ぬいぐるみをギュッと抱きしめてジッと待った
しばらくすると廊下を走る足音が聞こえ
勢いよく部屋の扉が開けられる
飛び込んできたのは案の定息を切らした三ツ谷で
Aは慌てて立ち上がり言い訳を探す
A「ご、ごめんなさい」
迷惑をかけた申し訳なさと
告白に失敗した気まずさ
さらに何も言ってくれない三ツ谷に不安が募り
Aは三ツ谷がどんな顔をしているのか
確認する事も出来ずに俯く
何も言わずにツカツカと近寄ってくる三ツ谷に
Aはギュッと目をつぶった
その瞬間Aは三ツ谷に力強く抱き寄せられた
三ツ谷「バカやろ...」
三ツ谷の震える声を聞いた瞬間
Aはホッとすると同時に涙が溢れる
A「心配してくれたの...?」
三ツ谷「当たり前だろ」
ホッとして泣くAを
三ツ谷は根気強く苦笑いしながら
泣き止むまで頭を撫でて待ってくれた
『ちゃんと話をしよう』と言う三ツ谷に従って
2人で部室の長椅子に座る
三ツ谷が話したのは東卍の現状
新宿を取り仕切るメビウスというチームが
東卍に目をつけ小競り合いをしていたと言うもの
しかも評判が良くないチームの為
身近な人間に被害が出ないよう注意していたという事だ
三ツ谷「けど、さっき東卍のメンバー全員に連絡が来たんだよ。パーのダチがメビウスの連中と揉めて袋叩きにされたって。しかも一緒にいた彼女もそのまま襲われて病院に運ばれたらしい」
あまりにもえげつない状況にAは
絶句するしかなかった
三ツ谷「わかるだろ?危ねぇーんだよ。...本当は距離を置いた方が良かったんだ。いゃ、今までみたいに仲良くならない方が良かったんだよ。けど...。けど、仲良くなってAの事知っていく内に...手放せなくなっちまった。俺の甘えで...ごめん。だから...この先を選んだら、何があってももう逃がしてやれねぇ。やれねんだよ...」
辛そうな顔で話す三ツ谷に軽率だった自分を反省するA
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『逃げるor逃げないーーーーーーー貴女の選択は?』
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くらら(プロフ) - あさん» ご指摘ありがとうございます (2022年6月12日 13時) (レス) id: 10f98cb4da (このIDを非表示/違反報告)
あ - 三ツ矢ではなく三ツ谷です…。作品自体は面白いので少し勿体ないような気がしました🙇♀️💦 (2022年6月12日 12時) (レス) @page5 id: 645db5c9a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くらら | 作成日時:2022年5月30日 3時