貴方side. ページ7
私達新選組を含む旧幕府軍は、また出発の準備をし始めていた。
バタバタしていたせいか、なんだか眠れなくて外にいた私の元に土方さんがやって来た。
土方「まだ起きてたのか。」
A「土方さんこそ、もうお休みになられた方が良いんじゃないですか?」
私と違って忙しいはずだし。
土方「眠れねぇのか?」
A「……はい。なんだか、不安なんです。」
土方「不安?」
A「私達はどこまで行くんだろうって。こんなこと言ったら駄目なのかもしれませんけど………蝦夷へ行ったからって勝てる気はしないんです。もちろん、負ける気はありません!でも………。」
確実に私達は追い込まれて行っている。
気づけば逆賊扱いになっているし。
だからって、降伏するつもりもないけれど。
土方「お前の言いてぇことはわかる。………きっと、蝦夷が最後の戦場になるだろう。良くも、悪くもな。」
A「はい。」
土方「……お前の覚悟を、疑ってるわけじゃねぇ。だが、お前は本当に蝦夷まで来るのか?」
A「もちろんです!不安だけど、側にいたいですから。」
土方「そうか。」
みんな、不安だと思う。
死ぬのが怖くない人なんているはずないもん。
私だって怖い。
でも、土方さんと離れ離れになる方が、今は怖い。
だから、どんなに不安だって土方さんについて行く!
だって、私は土方さんか好きだから。
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作者名:彗. | 作成日時:2016年10月23日 0時