貴方side. ページ21
その日の夜
私たち暗殺部隊は伊東さんが通るであろう大通りの路地に隠れていた。
しばらくして、かすかに足音がした。
伊東さんが来たら、まずは左之兄が飛び出すことになっている。
私と永倉さんは、左之兄が一撃で仕留められなかった時のため。
まあ、そんなことはないと思うので、本命は伊東さんを守りに来ているであろう御陵衛士の人たちを倒すこと。
原田「来るぞ」
左之兄の一言で槍を握る手に力が入る。
伊東さんの後ろ姿が見えた瞬間、左之兄が飛び出した。
伊東さんが振り返る前に、左之兄の槍は伊東さんの胸を貫いていた。
原田「悪りぃな伊東さん。近藤さんを殺されるわけにはいかねぇんだよ。」
左之兄が槍を抜くと、伊東さんはその場に倒れた。
すると伊東さんが無事に戻って来るか見張っていたであろう御陵衛士の隊士たちが左之兄を囲んだ。
警戒はしていただろうけど、誰も左之兄を止めることはできなかったみたいだ。
隊士「よくも、伊東先生を!」
原田「お前らがしっかり守ってねぇからだろ。」
隊士「なんだと!」
隊士「お前一人でこの数をどうにかできると思っているのか!」
私と永倉さんは目配せをして、大通りに出た。
私は近くにいた隊士を貫き、頭上を飛び越え左之兄の横に並ぶ。
永倉さんも左之兄の横に並んだ。
原田「あいにく、一人じゃねぇんでな。」
その一言で、戦闘が開始した。
気づけば誰が呼んできたのか、御陵衛士の隊士は先ほどより数を増していた。
その中に、平助君の姿を見つけ思わず名前を呼びそうになる。
けど、今呼んだら平助君が御陵衛士に敵だと思われてしまうかもしれない。
まずは、目の前の敵に集中しよう。
隊士「三人でこの数を相手にするなんて厳しいんじゃないか?」
少し離れたところで、そう言って笑ったその男にイラっとした私は、自慢の脚力でそいつの後ろに飛び降り、そいつが振り向く前に槍で貫いた。
隊士「……ぐっ」
A「ごちゃごちゃ言ってる暇があったら、さっさとかかってくるべきじゃないですか?私達、たった三人、ですよ?」
そう言って微笑むと、周りの隊士たちが怯んだのがわかった。
隊士「ひ、怯むな!たった三人だ!」
その言葉に弾かれたように、周りの隊士たちが私達に向かってきた。
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彗.(プロフ) - 総ちゃんさん» コメントありがとうございます!期待に応えられるものが書けるように頑張りますね(*^^*) (2016年9月29日 19時) (レス) id: b992a17143 (このIDを非表示/違反報告)
総ちゃん - 続きが気になります。更新楽しみに待ってます(゜∇^d)!!(゜∇^d)!! (2016年9月29日 18時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
平助 - 平ちゃん離隊しちゃうんだね(ノД`)・゜・。主人公がみんなを守れたらいいのに(ノД`)・゜・。主人公頑張れ(^▽^)/ (2016年2月10日 21時) (レス) id: d5fb67acfc (このIDを非表示/違反報告)
平助 - いやー、さすがっていうか天然女たらしだね歳は(・∀・)ニヤニヤただでさえ、勇さんも究極というか国宝級の天然ぶりだからね(^▽^)/新選組のみんなって、案外天然の集まりカモ(^▽^)/ (2015年12月22日 23時) (レス) id: d5fb67acfc (このIDを非表示/違反報告)
平助 - 歳とデート(・∀・)ニヤニヤ紅玉さん、いいところで邪魔しちゃ駄目だよ(●´ω`●)歳、主人公を甘味処に誘うなんてナーイス(^▽^)/このままいい雰囲気になればいいのに(・∀・)ニヤニヤ (2015年11月5日 23時) (レス) id: d5fb67acfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彗. | 作成日時:2015年6月14日 20時